軟弱野菜類に寄生するハモグリバエ類の種類と寄生蜂

タイトル 軟弱野菜類に寄生するハモグリバエ類の種類と寄生蜂
担当機関 兵庫県病害虫防除所
研究期間 1998~2000
研究担当者 二井 清友
山下 賢一
田中 尚智
廣瀬 敏晴
発行年度 1998
要約 軟弱野菜類を加害するハモグリバエ類の種類は4種で、ハモグリバエ類の寄生蜂6種を確認した。その季節的変化は春期にはナモグリバエ、夏~秋期にはマメハモグリバエの寄生が多い。
背景・ねらい   兵庫県では1993年にマメハモグリバエの発生が確認されて以来、ハモグリバエ類は県南東部のアブラナ科軟弱野菜類やトマト、ナス等に大きな被害を与える重要害虫となっている。防除技術を確立するために、1997年に兵庫県南東部(神戸市、明石市、加古郡稲美町)の軟弱野菜類のハモグリバエ類の幼虫および蛹を採集・飼育して、種類を同定するとともに、ハモグリバエ類の寄生蜂も調査した。
成果の内容・特徴
  1. 1997年の兵庫県南東部(神戸市、明石市、加古郡稲美町)における軟弱野菜類(コマツナ、チンゲンサイ等)に寄生するハモグリバエ類はマメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)、ナスハモグリバエ(L.bryoniae)、ヨメナスジハモグリバエ(L.asterivora)、ナモグリバエ(Chromatomyia horticola)の4種である(表1)。
  2. 春期(4~5月)の露地栽培ではナモグリバエ、夏~秋期(6~10月)には露地、施設栽培にかかわらずマメハモグリバエの寄生が多い(表1)。
  3. ハモグリバエ類の寄生蜂としてマメハモグリバエから Dacnusa nipponica, Opius sp., Hemiptarsenus varicornis, Pediobius sp., Diglyphus isaea, Trichomalopsis oryzae (表2)、ナスハモグリバエから Opius sp.(表3)、 ナモグリバエから Dacnusa nipponica, Opius sp.(表4)の合計6種の寄生が認められる(表2)。

成果の活用面・留意点 春期(4~5月)に発生が多いナモグリバエは薬剤感受性低下の事例もなく、この時期の寄生蜂の寄生率が高いので、天敵類を保護するためにも過剰な防除は避け、薬剤散布は少数回にとどめる。
図表1 210634-1.gif
図表2 210634-2.gif
図表3 210634-3.gif
図表4 210634-4.gif
カテゴリ 病害虫 あぶらな 害虫 こまつな 施設栽培 チンゲンサイ トマト なす 防除 薬剤

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる