タイトル |
不耕起乾田直播における除草体系の組み方 |
担当機関 |
岡山県立農業試験場 |
研究期間 |
1997~1998 |
研究担当者 |
杉本真一
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発行年度 |
1998 |
要約 |
雑草の葉齢増加速度や除草剤の効果から、不耕起乾田直播栽培における任意の播種期と入水期に応じた播種期前後から入水期までの除草体系を組むための手法を策定した。
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背景・ねらい |
不耕起乾田直播栽培における播種期前後から入水期までの除草体系は、作期や畑期間の長短によって異るので一律に作成できない。そこで、雑草の時期別葉齢増加や各種除草剤の効果から、地域の栽培体系に即した除草体系の組み方を策定する。
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成果の内容・特徴 |
- 除草体系の組む手順は次の通りで、播種日と入水予定日を予め知っておく必要がある。図1に6月20日入水を前提とした5月1日播種と5月21日播種の体系作成例を示す。
- 現地事例、または出芽始期予測法から、水稲の出芽始期を推定する。
- 年次変動等数日の余裕をみてグリホサート液剤+ベンチオカーブ乳剤(またはグリホサート液剤単用)の処理時期を決める。以後はノビエの葉齢を基準に防除時期を決める。
- グリホサート液剤処理後5日間は雑草の発生が抑止されるので、6日目から葉齢増加速度(葉/日)×日数によりノビエの葉齢増加を計算する(表1)。
- 入水前処理までにノビエが5葉以上になると推定される場合は、途中DCPA乳剤の処理を追加する(図1A)。この場合、播種後のグリホサート液剤は単用とし、ここでDCPA乳剤とベンチオカーブ乳剤を同時処理する(同時処理の場合は3葉期に処理)。
- 4.の処理後4日間は雑草の発生が抑止されるので、5日目から再度ノビエの葉齢増加を計算する。入水前処理までにノビエが5葉を越えると推定される場合は、再度DCPA乳剤を処理する(DCPA乳剤単用の場合は2.4葉期に処理)。
- 入水前5日以内にシハロホップベンタゾン液剤かシハロホップ乳剤、またはビスピリバックNa塩液剤を処理する。これら除草剤は高葉齢のノビエに安定した効果があるので、ノビエが多少5葉を超える場合でも処理時期は早めない。
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成果の活用面・留意点 |
- 出芽始期予測と除草剤の特徴については"不耕起乾田直播栽培における水稲出芽始期の予測"、"水稲乾田直播栽培における茎葉処理除草剤の効果の特徴と使用法"を参照する。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
病害虫
乾田直播
栽培体系
雑草
除草
除草剤
播種
防除
ホップ
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