タイトル |
点播式再生紙マルチ直播シート製造機 |
担当機関 |
中国農業試験場 |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
土屋史紀
亀井雅浩
吉田智一
前岡邦彦
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発行年度 |
1998 |
要約 |
本機は再生紙マルチの孔あけ機構、種籾の封入機構、籾袋の貼り付け機構、及び駆動機構から構成され、再生紙マルチ直播による水稲点播栽培で使用する点播式再生紙マルチ直播シートを製造できる。
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背景・ねらい |
現在、研究・普及が進められている再生紙マルチ直播による水稲栽培では点播式再生紙マルチ直播シートを大量に製造する方法が確立されておらず、現状では手作業で製造が行われており、その大量調達が困難である。そこで点播式再生紙マルチ直播シートを製造する機械を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 本機は、再生紙マルチシートに孔をあける機構(円筒刃による打ち抜き)、ホットメルトを塗布した2枚の不織布の間に種籾4粒を封入する機構(真空播種機による種籾送り、アイロンによる熱圧着)、籾袋をベースに貼り付ける機構(アイロンによる熱圧着)、そしてこれらを駆動する機構(モータとクラッチによる間欠駆動、直動支持)で構成される(図1)。動力源は100Vで約10kW必要(表1)。
- 製造できる点播式再生紙マルチ直播シートはマルチ幅160cm、条数5、条間30cm、株間15cm、封入種子数4粒である。
- コスト低減のため孔位置と籾袋の位置合わせは手動とし、作業者が駆動部のスイッチを引くことと位置合わせを兼ねた紙送りを繰り返し行うことによって点播式再生紙マルチ直播シートの製造を行う。
- 本機は100mの点播式再生紙マルチ直播シートを2人組作業において4時間弱で製造でき,手作業時の27人・時間から大幅に省力化する(表2、表3)。
- 本機の精度は籾の封入粒数が平均3.6粒、張り付けが良好なものは80%で部分的に張り付け不良になったものが16%である(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 栽培様式(株間・条数)の変更・再調整には時間を要する。
- 本機は700Wのアイロンを10台使用しており、供給電流として10kW相当を確保する必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
省力化
水稲
低コスト
播種
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