ササユリの低温処理球を用いた周年開花技術

タイトル ササユリの低温処理球を用いた周年開花技術
担当機関 和歌山県農林水産総合技術センター
研究期間 1998~1998
研究担当者 宮本芳城
岡室秀作
里村博輝
林 純一
発行年度 1998
要約 ササユリにおいて、低温処理球根を用いることによって開花調節が可能であり、無加温ハウスで定植時期を変えることによって周年にわたり開花させることができる。低温処理は3±1℃、暗黒下で90日間以上行う。
背景・ねらい  姿、香りの良いササユリは、貴重な山野植物資源であり、市場での評価も高く中山間花きの新産品として利用が期待されている。ここでは、ササユリの出荷時期を延長させるため、開花球根の低温処理による開花調節の可能性と周年開花技術について検討する。
成果の内容・特徴
  1. ササユリは、球根を3±1℃、暗黒下で処理することによって出芽が促進され、開花時期が早くなる。この傾向は、低温処理期間が長くなるほど顕著に現れ、90日間以上の処理では定植時期にかかわらず、安定した効果が認められる(表1、表2)。
  2. 自然条件では、ササユリの開花は6月上中旬である。一方、90日間以上低温処理を行った球根を用い、9月上旬から1月上旬に無加温ハウスに定植することにより11月上旬から5月上旬まで順次開花させることができ、促成栽培が可能である(図1)。
  3. 同様に90日間以上低温処理を行った球根を用い、5月上旬から8月上旬に無加温ハウスに定植することにより7月上旬から9月中旬まで順次開花させることができ、抑制栽培が可能である(図2)。
  4. これらのことから90日間以上低温処理を行った球根を用い、無加温ハウスで定植時期を変えることによって周年にわたり開花させることができる。

成果の活用面・留意点
  1. この成果は、組織培養により得られた球根、実生球根ともに適用可能で、出荷期間の延長、計画生産技術として利用できる。
  2. 低温処理の期間、球根によって同一時期に定植しても、開花時期が前後することがあるので注意する。
図表1 210733-1.gif
図表2 210733-2.gif
図表3 210733-3.gif
図表4 210733-4.gif
カテゴリ 栽培技術 出荷調整 中山間地域 ゆり

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