わい性台木利用による「紀の国温州」のわい化効果

タイトル わい性台木利用による「紀の国温州」のわい化効果
担当機関 和歌山県農林水産総合技術センター果樹園芸試験場
研究期間 1999~1999
研究担当者 小沢良和
前田隆昭
発行年度 1999
要約 「紀の国温州」ではヒリュウ台で樹体のわい化効果が認められ、果汁の糖度が増加する。また、ヒリュウ台では1樹当たりの収量は少ないが、樹容積当たりの収量は多い。
背景・ねらい  わが国におけるカンキツの台木はカラタチ台である。最近、高品質果実生産を柱としたわい性台木ヒリュウの導入が各地で検討されている。そこで、高糖系の「紀の国温州」についてヒリュウ等のわい化効果を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 9年生の樹高はカラタチ台に比べてヒリュウ台、マメキンカン台で低い。樹容積および樹冠占有面積も同様の傾向である(図1)。
  2. 果汁の糖度には年次変動があるものの、ヒリュウ台でやや高い(図2)。
  3. 果汁のクエン酸含量も年次変動があるものの、樹齢8年生以降、カラタチ台でやや高い(図2)。
  4. 9年生の収量は、1樹当たりではカラタチ台で最も多く、次いでヒリュウ台であり、マメキンカン台では著しく少ない。カラタチ台に対する比率はそれぞれ88.9%、11.5% である(図3)。これを樹容積当たりにみると、ヒリュウ台が多い(図4)。
  5. 以上の結果から、「紀の国温州」にヒリュウ台木を利用することにより、樹体のわい化が可能となり、果実の品質向上も期待できる。
成果の活用面・留意点
    ヒリュウ台では栽植密度を高くして収量を確保する。

図表1 210827-1.jpg
図表2 210827-2.jpg
図表3 210827-3.jpg
図表4 210827-4.jpg
カテゴリ きんかん 台木 わい化 その他のかんきつ

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