タイトル | 土壌データベースを仲介するソフトウェア・ソイルブローカ |
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担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 中央農業総合研究センター |
研究期間 | 2001~2003 |
研究担当者 |
大塚彰 草場敬 |
発行年度 | 2003 |
要約 | ソイルブローカは複数の土壌データベースの異なった形式の土壌データを統一した手続きで提供する。ソフトウエア部品も提供され、これらを利用することで農業の様々なモデルの開発が容易になる。 |
キーワード | 土壌データベース、仲介技術、グリッド |
背景・ねらい | 農業モデルへ気象データを提供する仲介ソフトウエア(MetBroker)が開発されて形式の異なる様々な気象データベースから統一的にデータが提供できるようになった。メットブローカでは気象データの他にも標高データや地図データが提供されるようになっている。しかし、農業モデルの中にはこれらの他に土壌データが必要な場合がある。そこで本研究では、複数の土壌データベースを仲介して統一された手続きで土壌データを提供する仲介ソフトウエア・ソイルブローカを開発する。またそれを利用した応用ソフトウエアを開発する。 |
成果の内容・特徴 | 1. ソイルブローカは土壌データベースと土壌データを利用する応用ソフトウエアとの間をつなぐソフトウエアである(図1)。 2. ソイルブローカを使用するとデータベースが異なっても統一した手続きで土壌データを検索・取得することができる。データ検索には2つのモードがり、(1)「地点アクセスモード」では土壌調査地点ごとにデータを検索できる。(2)「空間アクセスモード」では地理的矩形範囲内の全調査地点を一度に検索することができる。 3. 土壌データには数値のデータ以外にカテゴリーや文字列のデータ型があるが、数値データ同様に扱うことができる。また、1地点に複数の層位がある場合にはソイルブローカにおいてデータを平均することで対応している。 4. 応用ソフトウエアを作成する際に必要となるクラス構造などの情報やソイルブローカを用いるソフトウエア部品(図2のデータベースを選択する部品や地図表示部品など)が提供される。これらを用いることでソフトウエア開発が容易になる。 5. ソイルブローカを利用した応用ソフトウエアとして作成した「土壌診断アプレット」は、2つの基準値を設定してデータが基準値内にあるかどうかを図示できる(図2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 利用者が本ソフトウエアを利用したシステムや応用ソフトウエアを開発する場合にはソースコードとサポートが提供される。 2. 現在デモ用として使用している土壌データベースは定点データベース、基準点データベース、JAのデータベースの3種類である。これらは一般に公開されていないデータベースなので、その利用にはそれぞれに対応したパスワードが必要である。デモを希望する場合は連絡先まで問い合わせる必要がある。 3. 本システムはJava実行環境で動作する。 4. 本システムの情報は中央農業総合研究センター農業情報研究部のサイトから得られる。 http://riss.narc.affrc.go.jp/soilbroker/ |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
カテゴリ | データベース 土壌診断 |