GIS(地理情報システム)を用いた景観解析法

タイトル GIS(地理情報システム)を用いた景観解析法
担当機関 北海道農業試験場
研究期間 1993~1997
研究担当者
発行年度 1995
要約 農村景観の修景計画をたてるために、その土地が潜在的に持っている地形的な特徴を、標高、傾斜、視野の点から分類した。これらの要素を、GIS上で計算し、結果をマッピングし、その地点の修景計画立案の指針とした。
背景・ねらい 農村景観の修景は単に農場や農業施設だけの問題ではなくその地方のもつ風土などと調和したものでなければならない。また地域内でも土地には特徴があり、これらを勘案して修景計画をたてなければならない。この目的のために、近年いろいろの地域計画に利用されるようになってきたGIS(地理情報システム)によれば、計算地理学的操作を行って、土地の特徴を抽出することが可能であるので、これを農村景観の修景計画に利用した。また、修景計画の対象農村地域の精密な地形測量にはこれも近年進歩した測地技術の一つであるGPS(全地球方位システム)を利用して簡便な地形の測量を行った。
成果の内容・特徴
  1. 5万分の1の地図から得られる等高線、河川、孤立点、道路、鉄道、などの地形情報はデジタイザを使ってGIS(地理情報システム)に入力する。
  2. 地図からは得られない対象地域の農家の農場の細かな情報は、地形情報を1m以下の精度で測定できる搬送波位相ディファレンシャルGPSを用いて実際に現場で測量し(図1)、これをGISに重畳する。
  3. 土地の特徴を抽出するために、GIS上で土地の標高と傾斜による分類を行う。また、土地のこのほかの属性は25000分の1の地図の値を入力した。
  4. 地図上の任意の点A(例えば道路上)からもう一つの点Bまでの可視性をGIS上で検証し、可視である場合は点Bにカウント1を与え、地域全体の点についてカウントする。点Aを動かして、全域の視野についてのカウント数による分類を行った視野分析マップを作成する。
  5. 標高、傾斜、視野分析の結果から標高が比較的に高く、適度の傾斜があり、視野分析のカウント数の多い地点については眺望型の修景計画が適している。
  6. 一方これと対照的に標高が比較的に低く、傾斜が少なく、視野分析のカウント数の少ない地点については高い地点を見上げるような平地型の修景計画がふさわしい(図2)。
成果の活用面・留意点 農村の景観の修景計画をその地域の特徴別に立案することに用いることができる。実際の修景計画を実施するためにはCG(コンピュータグラフィックス)による仮想的な景観を利用することがよりよい。
図表1 211787-1.gif
図表2 211787-2.gif
カテゴリ GPS

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