タイトル | 時系列解析による日乳量変動に対する暑熱環境の影響評価 |
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担当機関 | 生理 |
研究期間 | 1996~1996 |
研究担当者 | |
発行年度 | 1996 |
要約 | 乳量変動に対する暑熱ストレスの影響を時系列解析により評価した。その結果、温熱環境変動の乳量に対す影響はその2~3日後に最大となり、また、THI(温湿度指数)としては最低気温THIの方が最高気温THIより乳量変動に大きく影響する。 |
背景・ねらい | 乳牛の受ける環境ストレスの中で、乳量・乳質等の生産性に最も大きな影響を及ぼすのは温熱環境である。夏期が比較的冷涼な北海道においては、暑熱環境そのものの厳しさは西南暖地と比べると穏やかであるが、暑さに十分適応するに至らない段階で、急な暑熱感作を受けるという特徴がある。本研究では、暑熱対策に資するため、通常の飼養管理下における泌乳牛の日乳量変動に及ぼす温熱環境の影響を時系列解析により明らかにした。 |
成果の内容・特徴 |
① 最高気温THI(MAX・THI)と最低気温THI(MIN・THI)それぞれと乳量変動とのクロスコレログラムを求めた(図3)。ここでは、乳量水準による差は認められなかったので、全牛の成績をプールして以下の結果を得た。THIと乳量変化の相互相関係数は2~3日後が負の最大値となり、その値は、MIN・THIがMAX・THIより大きな値であった。 ② 重回帰分析法により、日乳量変動に対するMAX・THIとMIN・THIそれぞれの寄与の程度(相対寄 与率)を調べた。その結果、全体の7~8割をMIN・THIが寄与していることが明らかとなった(図4)。 ③ これらのことより、気温変動の乳量への影響を見る場合には、最低気温について配慮する必要がある。例えば、夏季の夜間に体感温度を下げる飼養管理は、乳生産からみた乳牛の暑熱対策としては効率的と考えられる。 |
成果の活用面・留意点 | [活用面と留意点] ① 夏期の暑熱対策を講ずる上での温熱環境条件として参考となる。 ② 本成績は、環境調節室ではない通常の飼養管理下でのものであるので、温度・湿度以 外の環境要因との交絡に留意が必要。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
図表4 | |
カテゴリ | 飼育技術 乳牛 |