テンサイそう根病ウイルス遺伝子からのウイルス抵抗性遺伝子の探索

タイトル テンサイそう根病ウイルス遺伝子からのウイルス抵抗性遺伝子の探索
担当機関 北海道てん菜協会
研究期間
研究担当者 玉田哲男
楠目俊三
野村信史
齊藤美奈子
発行年度 1997
要約 テンサイそう根病ウイルスRNAのコードするいくつかの非構造蛋白質遺伝子をNicotiana benthamianaに導入し、得られた形質転換体の自殖次世代にウイルスを汁液接種して抵抗性を検定した。一部の植物体では、ウイルスの増殖・移行が遅れる傾向が認められた。
背景・ねらい 形質転換系を用いてテンサイそう根病ウイルス遺伝子がコードする遺伝子の中から抵抗性
として機能する可能性のある遺伝子を探索し、さらに、その遺伝子を導入した形質転換体に
ついてウイルス抵抗性の検定と評価を行い、抵抗性遺伝子を特定する。
成果の内容・特徴
  1. テンサイそう根病ウイルスRNAがコードする非構造蛋白質遺伝子から8種類の遺伝子(M21,
    M22, M23, M24, M25, M26, M27およびM28)をクローニングし、植物発現ベクターを構築し
    た。
  2. ウイルス遺伝子をアグロバクテリウムを用いて Nicotiana benthamiana に導入した結果、
    それぞれ3~5個体のカナマイシン耐性再分化個体が得られた。
  3. これらの再分化個体の葉からDNAを抽出してPCR法により遺伝子の導入を調べた。その結
    果、いずれの個体からも期待される大きさのPCR産物が検出され、目的とする遺伝子が導入さ
    れていることが確かめられた。
  4. これらの個体の自殖次世代(R1世代)種子を採り、R1世代のカナマイシン耐性個体に汁液
    によりウイルスを接種したところ、pM27、pM28を導入した植物体では、ウイルスの増殖・移
    行が遅れる傾向が認められた。
    (図1),
    (表1)
成果の活用面・留意点
    ウイルス遺伝子を導入したNicotiana benthamiana にウイルスの増殖・移行が遅れる系統
    が見つかったので、この遺伝子をてんさいに導入することにより、そう根病抵抗性のてんさ
    いを作出できる可能性がある。
図表1 211910-1.gif
図表2 211910-2.gif
カテゴリ 抵抗性 抵抗性遺伝子 てんさい

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる