タイトル |
不良土の固化材処理によるパイプライン埋戻し土への利用法 |
担当機関 |
開発土木研究所 |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
締固め機械のトラフィカビリティが得られない、また、自然含水比のままでは締固めが困難な礫質多水分の不良土に対して、石灰系固化材を油圧ショベルを用いて原位置混合すれば、パイプライン埋戻し土として利用できる。
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背景・ねらい |
農業用パイプラインの管体周辺に施工する埋戻しには、従来より機械転圧・施工性が容易で締固め後に十分な強度が得られる砂・砕石等の購入土や良質土による置換工法が用いられていた。一方、昨今のコスト縮減等を背景に、購入土の使用および建設副産物を減らし、現場発生土を埋戻し土として積極的に利用する要請が強い。しかしながら発生土は、含水比が高いなどの理由で、そのままの状態では締固め機械のトラフィカビリティ(機械の走行に耐え得る土の能力)が確保できない不良土も多い。このような背景から、不良発生土の利用技術の開発が強く望まれている。
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成果の内容・特徴 |
- 礫質で含水比の高い発生土(土質分類名:G-M,含水比19%)に石灰系固化材を混合すれば発生土の含水比が低下し、50kg級ランマーによる転圧が可能となる(図1)。
- 土質が礫質土で粘性が低い場合には、固化材は油圧ショベルを用いての原位置混合ができる。この方式は、プラント等の混合機械を用いないので、低コストとなる。
- 不良土1m3当たり30kgの固化材添加によりランマー転圧で、管体周辺の埋戻し土として標準的な締固め度である85%の締固め度を得ることができる(図2)。
- ランマー転圧後のコーン指数(qc)は、未処理土の場合に比べ増加し、ランマーによる転圧効果が明瞭に現れる(図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 粘性土等の他の土質の不良土については、固化材の種類・添加量、混合方法を確認する必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
コスト
低コスト
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