葉いもち圃場抵抗性検定のための真性抵抗性遺伝子型別基準品種の策定

タイトル 葉いもち圃場抵抗性検定のための真性抵抗性遺伝子型別基準品種の策定
担当機関 北海道農業試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 水稲の普及品種の変遷に伴ういもち菌レ-スの変化に対応した主要品種の葉いもち圃場抵抗性評価の見直しを行い、葉いもち圃場抵抗性基準品種を策定した。
背景・ねらい 従来いもち耐病性が"やや強"とされてきた基幹品種「きらら397」(Pi-iおよびkを有する)等のいもち病の多発化が顕著となり、耐病性評価の見直しが求められている。発病の変動は「きらら397」等の作付けの拡大により、非侵害型いもち菌レ-ス(033菌)に換わって侵害型レ-ス(037菌)が優占してきたことが主要因であり、耐病性の正確な評価のためには適切な耐病性基準品種が必要である。そこで、寒地では未整備となっていた葉いもち圃場抵抗性検定のための真性抵抗性遺伝子型別の抵抗性基準品種を策定しようとした。
成果の内容・特徴
  1. 道外の基準品種18品種、道内品種27品種を用いた4場所、3年間の連絡試験に基づく検討結果である。
  2. 葉いもち検定は、畑晩播法により各場所の慣行法に従って行い、道内品種の抵抗性程度は、基準品種「北海112号」または「農林20号」に対する発病指数を道外基準品種の発病指数との比較に基づいて判定し、試験区、年次、場所内、場所間の順に総合化したものである。
  3. 真性抵抗性遺伝子型は、1)Pi-ks、2)Pi-a、3)Pi-a,i、a,i,k、i,k、4)Pi-a,k、kの4群にグル-プ分けし、1)、2)群は、Pi-a、3)群は、Pi-a,i、Pi-i、4)群は、Pi-kの道外基準品種で抵抗性を判定した。葉いもち圃場抵抗性基準品種は、1)、2)を1群とし、3)群をPi-k保有の有無により2分して4群とし、普及品種を中心に選定したものである(表1)。
  4. 北海道品種の葉いもち圃場抵抗性は、Pi-iをもつ品種では従来の評価との較差が大きかった。「きらら397」、「ほしのゆめ」、「あきほ」などの基幹品種の葉いもち抵抗性程度は"やや弱"~"弱"と判定され、従来評価より1ランク以上低い(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 水稲育種試験における葉いもち圃場抵抗性の検定に利用する。
  2. 普及品種の葉いもち圃場抵抗性評価を防除対策上の参考に供する。
図表1 211963-1.gif
図表2 211963-2.gif
カテゴリ 病害虫 育種 いもち病 寒地 水稲 抵抗性 抵抗性遺伝子 抵抗性検定 品種 防除

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