タイトル |
牧草サイレージおよびとうもろこしサイレージ主体飼養における乳牛の乾物摂取量 |
担当機関 |
北海道立根釧農業試験場 |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
牧草およびとうもろこしサイレージ主体飼養における泌乳安定期の乾物摂取量(DMI)の推定式および泌乳初期の補正係数を提示する。また、牧草サイレージ主体ではDMIは少なく、全飼料中乾物率は50%以下であってもDMIへの影響が少ない。
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背景・ねらい |
北海道のフリーストール飼養では、主要な自給粗飼料は牧草サイレージおよびとうもろこしサイレージである。そこで、牧草サイレージ主体の根釧農試およびとうもろこし+牧草サイレージ主体の新得畜試の飼養試験成績を取りまとめ、高泌乳牛群をサイレージ主体で飼養する場合の飼料設計の基準となる乾物摂取量(DMI)を示すとともにDMIに及ぼす要因を検討する。供試牛は泌乳前期牛:根釧102頭、新得147頭、乾乳牛:根釧98頭である。
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成果の内容・特徴 |
- 分娩後11~15週のDMIは、根釧、新得各々21.7、23.8kg/日、DMI/体重は3.37、3.76%であり(表2)、泌乳安定期のDMI推定式は日本およびNRC飼養標準で採用されている体重およびFCMを独立変数として、次のように作成している。
根釧:DMI(kg/日)=0.02034×体重(kg)+0.31612×FCM(kg/日)-2.2288(R2=0.55) 新得:DMI(kg/日)=0.01454×体重(kg)+0.37211×FCM(kg/日)+1.9122(R2=0.63)
- 泌乳初期(分娩後1~10週)におけるDMI実測値は、各場およびNRC飼養標準の推定値よりも低く(図1)、各推定式を用いる場合の補正係数(実測値/推定値)は表3の通りである。
- 牧草サイレージ主体で飼養された根釧では、全飼料中NDF含量が39.9%と高く、新得よりDMIで2.1kg、DMI/体重で0.39ポイント低く、NDF含量がDMIに影響したと考えられる。
- サイレージ主体飼養では、全飼料中乾物率が50%を下回るとDMIが低下するといわれる。しかし、新得では全飼料中乾物率が43.1%と低いにもかかわらず、乾物率とDMIとの相関は低く(図2)、分娩後11~15週のDMI実測値もNRCの乾物要求量を上回っている。これらから、サイレージ主体飼養で乾物率が50%以下であっても、DMIへの影響は少ない。
- 根釧における乾乳期(分娩前4~3週)のDMIは11.5kg/日、DMI/体重は1.62%であるが、体重の寄与率(R2=0.05)は低い。また、分娩前2および1週にはDMIが低下するといわれるが、本成績では各々12.5、11.5kg/日と低下はみられていない(図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 乾物摂取量の推定は、基本的には飼養標準に基づき行い、サイレージ主体飼養の場合に本成績を参照する。
[平成10年度北海道農業試験会議成績会議における課題名及び区分] 課題名:フリーストール経営における飼養管理と経済性評価(指導参考)
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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図表6 |
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カテゴリ |
経営管理
飼育技術
飼料設計
とうもろこし
乳牛
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