長期積雪の初日、終日、日数のメッシュ気候図

タイトル 長期積雪の初日、終日、日数のメッシュ気候図
担当機関 北海道農業試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 北海道石狩・空知管内における長期積雪(根雪)の日数、長期積雪の初日、長期積雪の終日の平均、再現期間値を求めるとともに、約1km2を単位とするメッシュ気候図を開発した。
背景・ねらい 寒地の北海道では、春播小麦を根雪前に播種する栽培方法を導入した水田輪作体系が、寒地水田の有効な利用法と期待されているが、積雪がしばしば作付け等の農作業や生育・収量を大きく左右する。そこで、高収益水田輪作体系の確立に資するため、約1km2単位の積雪メッシュ気候値を明らかにし、積雪の変動分布からみた栽培立地帯の解明の基礎資料とする。
成果の内容・特徴
  1. 積雪メッシュ気候図の開発方法を図1のフロー図に示す。なお、積雪メッシュ気候図の作成領域はほぼ石狩・空知管内(約1万平方キロメートル)である。なお、積雪は1966~1993年までの気象庁観測データを用いた。
  2. 長期積雪の変動(再現期間)
    石狩・空知管内24観測地点の長期積雪の日数、長期積雪の初日、長期積雪の終日の3,5,10,20,30年の再現期間値を求めた。再現期間値には上側の確率(長期積雪が長くなる、遅くなる確率)と下側の確率(長期積雪が短くなる、早くなる確率)の値が含まれる(表1)。
  3. 長期積雪の推定モデル
    石狩・空知を対象域とする長期積雪の日数、長期積雪の初日、長期積雪の終日の平均値及び5,10,20の上側の確率、下側の確率の再現期間値(20種類)の推定モデルを開発した。
  4. 長期積雪のメッシュ気候図
    国土数値情報から各地理・地形因子の値を算出、各モデルに入力することにより、約1km2を単位とする長期積雪の変動を表すメッシュ気候図を開発した(図2)。再現期間値の気候図は確率的な出現率(危険率ないし安全率)を表しており、積雪から見た気候立地や農作業を検討する上で有益な情報と考える。
成果の活用面・留意点
  1. 推定モデルは石狩・空知管内を対象域としており、他地域を対象域とする場合は図1の手順に従って新たにモデルを開発する必要がある。
  2. 観測地点の多くが低い標高に位置しているため、300m近い標高を超える地域の推定値の信頼性は劣る。
図表1 212056-1.gif
図表2 212056-2.gif
図表3 212056-3.gif
カテゴリ 寒地 小麦 水田 播種 輪作体系

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