タイトル |
レトルト殺菌機で加工したばれいしょの硬さ |
担当機関 |
道立食品加工研究センター |
研究期間 |
1998~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
レトルト殺菌機で加工したばれいしょの硬さと、比重またはデンプンとの間には品種特有の高い正の相関関係があり、加工時に軟らかすぎる製品(不良品)が発生する原因は、原料の低比重(低デンプン価)である。
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背景・ねらい |
レトルト殺菌機で加工する(以下レトルト加工)ばれいしょは、総菜向けの一次加工品や常温流通可能な製品として製造される。しかし、レトルト加工のためのばれいしょの特性はあまり研究されておらず、軟らかすぎる製品(不良品)が発生する問題があった。そこで、レトルト加工適正を品種別に評価する。
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成果の内容・特徴 |
- バレイショの比重別に5個採取し、剥皮、真空包装後、10反復でレトルト加工した。
- レオメーター(サン科学、CR-200D、円筒形プランジャー(5mmI.D.))を用いた加工品の中心付近8カ所の最大荷重の平均値の差(表1)は、男爵いもおよびメークインよりも、トヨシロおよびホッカイコガネの方が硬い。また男爵いもとメークイン、またはトヨシロとホッカイコガネの間には、硬さの差異は見られない。
- 硬さ(最大荷重)と比重またはデンプン価(分析値)との間には、有意な正の相関関係が認められる(表2、3)。
- 水煮加工における比重またはデンプン価の高いばれいしょほど、煮崩れ易い傾向とは逆に、レトルト加工品では比重またはデンプン価が高いばれいしょほど加工品が硬くなり、軟らかすぎる加工品は、低比重(低デンプン価)の原料が原因である。
- 品種別の回帰直線(図2、3中の直線、点線)の位置関係からも、男爵いもおよびメークインより、トヨシロおよびホッカイコガネの方が硬いことが明らかである。
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成果の活用面・留意点 |
- 殺菌条件(116℃、14分)は、製造現場の条件に基づいており、厳密な意味でのレトルト殺菌ではないが、便宜上レトルト加工とした。
- ばれいしょのレトルト加工特性値として活用できる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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図表6 |
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カテゴリ |
加工
加工特性
ばれいしょ
品種
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