タイトル |
ブドウ新品種「陽峰」 |
担当機関 |
福岡農総試 |
研究期間 |
1994~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
着色・外観良好な,赤色系,早熟性の四倍体生食用ブドウ「陽峰」を育成した。
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背景・ねらい |
温暖多雨地帯における施設栽培に適した生食用ブドウ品種として,耐病性を有し,早熟でかつ赤色系の大粒の多収性品種の作出が求められている。 このような品種を作出するための育種素材を選定し,交雑実生から選抜・育成する。
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成果の内容・特徴 |
- 昭和50年「巨峰」に「アーリー・ナイアベル」を交雑し,昭和61年に一次選抜した。平成元年からブドウ第6回系統適応性検定試験に供試して検討を重ねた結果,優秀と認められ,平成7年9月6日付けで「ぶどう農林14号」として登録・公表された(表1)。
- 樹勢は中~やや強で(表2),テレキ5BB台ではほとんど台負けは見られない。新梢の伸びは「キャンベル・アーリー」よりやや旺盛であるが,「巨峰」より劣り,樹冠の広がりは「巨峰」よりも小さい(データ略)。
- 果房は円筒形で,花振い性は中程度。着粒は粗~中程度で比較的強い新梢に良く結実する(表2,一部データ略)。
- 果粒の形は円~短楕円。果皮色は着色良好な赤色で,平均果粒重8.3g。糖度17.5%で「巨峰」並み,酸度は0.61%と中位で,フォクシー香を有し,果肉は塊状でやや軟らかいが,はく皮性が容易で食味良好である(表2)。
- 果皮は比較的厚く,裂果はほとんど見られず,果実の日持ちは中位である(表2,一部データ略)。
- 熟期は育成地で8月中旬~下旬であり,「キャンベル・アーリー」とほぼ同時期で,「巨峰」よりやや早い早熟性品種である(表2)。
- 施設での通常管理ではこれまで目立った病害の発生はなく,生理障害もみられない(データ略)。
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成果の活用面・留意点 |
- 早熟で,外観良好な赤色系ブドウ品種として普及することが見込まれる。
- 四倍体ブドウとしては樹勢が中位で,生育の良い新梢に良果を生産する傾向が見られるため,強めの新梢が発生するような剪定や肥培管理を行う。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
育種
施設栽培
新品種
生理障害
多収性
肥培管理
品種
ぶどう
良食味
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