タイトル |
ウンシュウミカン幼果へのウニコナゾール処理が生理落果と植物ホルモンに及ぼす影響 |
担当機関 |
果樹試験場 |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
ウンシュウミカン幼果にジベレリン合成阻害剤ウニコナゾールを処理すると幼果中のジベレリン(GA)濃度は低下し,アブシジン酸(ABA)濃度は増加した。その後,生理落果が促進された。
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背景・ねらい |
カンキツを安定的・省力的に生産する上で,生理落果を調節することは重要であるが,現在まで有効な生理落果の調節技術は確立されていない。そこで,生理落果と果実の植物ホルモンレベルとの関係を解明し,生理落果及び結実調節技術の確立に資する。
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成果の内容・特徴 |
- GA合成阻害剤ウニコナゾール-Pのラノリンペーストを6月6日にウンシュウミカン幼果の果頂部に塗布し,果実横径と落果率を経時的に調査した。処理後7日及び21日に一部の果実を採取し,GA,ABA,IAA(インドール酢酸)を分析した。
- 処理後7日では,果実横径及び落果率に対照区との差は認められなかった(図1,2)。このとき,処理区果実中のGA濃度は著しく低く,IAA濃度もまた低かったが,ABA濃度は逆に対照区より4倍高かった(表1)。
- 処理区では処理後12日以降,落果が始まり,落果率は対照区に比べ明らかに高かった(図1)。また,果実横径は,処理後12日及び19日には処理区で有意に小さかった(図2)。果実横径と落果率に差が認められた処理後21日には,処理区でGAがやや低く,ABAが約4倍高く,IAAはやや高かった(表1)。
- 処理後21日の植物ホルモン濃度の違いは,生理落果の原因であるのか,それとも,落果する体制に入った結果であるのかは不明である。しかし,処理後7日では,果実横径及び落果率に差が認められないので,この時期のGAの減少またはABAの増加がその後の生理落果を促進したと考えられる。
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成果の活用面・留意点 |
生長調節剤を利用した生理落果・結実調節技術を開発する際の参考データとなる。今後,生理落果・結実におけるIAAやサイトカイニンの役割についても解明する必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
温州みかん
その他のかんきつ
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