レーザードップラー振動法による果実硬度の非破壊測定

タイトル レーザードップラー振動法による果実硬度の非破壊測定
担当機関 果樹試験場
研究期間 1997~1997
研究担当者 桜井直樹(広大総科)
山本良一(帝塚山短大)
石川(高野)祐子
村松 昇
朝倉利員
田中敬一
和田直樹(松下寿)
発行年度 1997
要約 レーザードップラー振動計により、非接触、非破壊で果実の硬度が測定できる。レーザードップラー振動計による測定値はレオメーターによる硬度測定値と相関があり、かつ、従来法の加速度計のようにセンサーを接触させる必要がなく測定誤差が少ない。
背景・ねらい
 果実の硬度は糖度、酸度とともに果実品質を判定する上で重要な項目である。果実の糖度に関しては近赤外分光法による非破壊測定が実用化されている。果実硬度の非破壊計測は加速度計等を使って検討されているが、非接触測定ではなく、かつ、果実硬度との相関も低い等の問題点がある。そこで、非接触で振動を測定するレーザードップラー振動計を使った果実硬度の非破壊計測法を検討する。
成果の内容・特徴
  1.  果実を加振器にのせて、果実表面の振動をレーザードップラー振動計で測定し、フーリエ解析装置(FFTアナライザー)を使って、振動の大きさ、加振側と受振側の正弦波の位相のずれを求め、果実硬度を測定する(図1)。
  2.  キウイフルーツ、ニホンナシ、モモを用い、レーザードップラー振動計及びレオメーターによる果実硬度の測定を行うと、加振振動数が1200及び1600ヘルツの時に、いずれの果実でも、位相のずれと果実硬度との間には高い相関があり、非破壊で果実の硬度を測定できる(図2)。
  3.  従来の加速度計による振動測定は、果実表面にセンサーを設置するため、センサー重量の影響を受けやすい(図3)が、レーザードップラー振動計では非接触であるため、果実の振動を正確に測定でき、感度も高い。
成果の活用面・留意点
 広い周波数領域を掃引しているため測定に約3分かかるが、実用化には、単一周波数による測定など測定時間の短縮が必要である。また、果実の種類ごとのキャリブレーションが必要である。
図表1 212933-1.gif
図表2 212933-2.gif
図表3 212933-3.gif
カテゴリ キウイフルーツ もも

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