ヒリュウ台利用による高糖系ウンシュウ「白川」の低樹高化並びに品質向上

タイトル ヒリュウ台利用による高糖系ウンシュウ「白川」の低樹高化並びに品質向上
担当機関 果樹試験場
研究期間 1997~1997
研究担当者 高原利雄
緒方達志
村松 昇
藤澤弘幸
発行年度 1997
要約 樹勢が旺盛で結実しにくい高糖系ウンシュウの「白川」は、ヒリュウ台を利用することにより、低樹高化し糖度が高くなる。また、1樹当たりの収量は少ないが栽植密度を高めることで単収はカラタチ台と同程度になる。
背景・ねらい
 高糖系ウンシュウは樹勢が旺盛であるため、初期結実性が劣り樹冠拡大が早く大木化し、成木樹は伸長過多となるため摘果、収穫、せん定などの管理作業に多くの労力を要している。とくに「白川」は初期結実性が不良で隔年結果性も激しい傾向にある。
 そこで、ヒリュウ台利用による「白川」の低樹高化、早期結実性および品質向上効果を検討した。
成果の内容・特徴
  1.  9年生時におけるヒリュウ台「白川」の樹高は、カラタチ台の73.8%程度で(図1)、樹が小型化するため摘果や収穫が容易となり、省力・軽労化が図られる。
  2.  1樹当たりの収量は少ないが、単位面積当たりではカラタチ台と差がないため、栽植本数を増加することにより単収も差がない(表1、図2)。
  3.  果実はカラタチ台のものに比べ着色が早くなり、糖度が1.0度以上高く酸濃度は同程度で品質が向上する(表1)。
成果の活用面・留意点
  1.  結実を開始すると樹の生育が緩慢となるため、幼木~若木時には栄養生長を促進させ、早期の樹冠拡大を図る。また、結実しやすいため結果過多にならないよう適期に適正摘果を行う(表2)。
  2.  他の高糖系ウンシュウでも利用できるが、耕土の浅い園地では樹の拡大が不良となりやすいので植栽は避ける。樹勢の弱い品種では、より衰弱しやすいので利用しない。
  3.  雑種実生の出現率が高いので、枝、トゲ、葉の湾曲していない実生および湾曲していても葉が細く小さいものは台木として利用しない。
図表1 212937-1.gif
図表2 212937-2.gif
図表3 212937-3.gif
図表4 212937-4.gif
カテゴリ 軽労化 台木 低樹高 品種

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