沖縄特産カンキツであるシィクワシャーの血圧・血糖値上昇抑制効果

タイトル 沖縄特産カンキツであるシィクワシャーの血圧・血糖値上昇抑制効果
担当機関 果樹試験場
研究期間 1999~2000
研究担当者 沖縄支所)
吉田俊雄
指田豊(東京薬科大学)
小川一紀(現国際農研
太田英明(中村学園大学)
矢野昌充
発行年度 1999
要約 カンキツ類の中から健康維持・増進効果が優れているものとしてシークワーシャーを選び出した。沖縄で栽培されているこのカンキツの果汁及び果汁に含まれるポリメトキシフラボノイド(PMFs)の一種ノビレチンには顕著な血圧・血糖値上昇抑制作用が認められる。
背景・ねらい  我が国の果実消費量は極めて少なく、今後の果樹産業の発展を図る上で極めて大きな制限要因となっている。果実の消費拡大には、果実の健康増進効果を明らかにして消費者へ啓蒙する必要がある。
大型別枠研究「新需要創出」のカンキツグループでは、国産カンキツの中から健康維持増進効果に優れたものを探索し、その候補の一つとしてシークワーシャーを選抜している。将来、健康増進効果をセールスポイントにしてこのカンキツの生産・販売を促進するのに役立つ顕著な健康増進作用を解明する。
成果の内容・特徴
  1.  シークワーシャー果汁を体重1kg 当たり1ml 投与することによって自然発症高血圧ラットの血圧上昇(図1)、自然発症糖尿病マウスの血糖値上昇(図2)をともに有意に抑制することができる。
  2.  カンキツには他の植物には含まれない特殊なフラボノイド、ポリメトキシフラボノイド(PMFs)が含まれるが、シークワーシャー果汁には市販の他のカンキツ果汁よりも多くのノビレチン、タンゲレチン(いずれもPMFsの一種)が含まれている(表1)。またシークワーシャーを添加した沖縄の地場産品もノビレチン、タンゲレチンを含んでいる(表2)。
  3.  シークワーシャー由来のノビレチン(20mg/kg)も自然発症高血圧ラットの血圧上昇(図1)、自然発症糖尿病マウスの血糖値上昇(図2)を有意に抑制することができる。
成果の活用面・留意点
  1.  シークワーシャー果汁やポリメトキシフラボノイド(PMFs)には血圧上昇抑制、血糖値上昇抑制以外にも、各種の健康維持増進効果が試験管・動物個体レベルで明らかになっており、順次公表の予定である。
  2.  これらの効果は今後ヒトでの有効性を検討する必要がある。
図表1 212984-1.gif
図表2 212984-2.gif
図表3 212984-3.gif
図表4 212984-4.gif
カテゴリ 消費拡大 その他のかんきつ

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる