タイトル | SSRマーカーによるトウモロコシ自殖系統間の近縁度解析 | |
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担当機関 | (独)農業技術研究機構 北海道農業研究センター | |
研究期間 | 1994~2005 | |
研究担当者 |
榎宏征 佐藤尚 三木一嘉 濃沼圭一 |
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発行年度 | 2001 | |
要約 | 識別能力が高く染色体上に偏りがない60のSSRマーカーを用いることによりトウモロコシ自殖系統間の近縁度解析を行うことができる。これによりトウモロコシ自殖系統間の近縁関係が明確に把握できる。 | |
キーワード | トウモロコシ、育種、自殖系統、SSR、多型、クラスター分析 | |
背景・ねらい | トウモロコシの育種では、遠縁な自殖系統間のF1組合せほど雑種強勢が強く発現して多収なF1が得られる可能性が高まる。そのため、F1品種を効率的に育成するためには自殖系統間の近縁関係を把握することが重要である。 そこで、トウモロコシ自殖系統間の近縁度解析に有効なSSRマーカー(Simple Sequence Repeat)を選定し、近縁度解析の方法を確立しようとした。 | |
成果の内容・特徴 | 1. 識別能力(Polymorphic Index Content: PIC)が高く染色体上に偏りがない60のSSRマーカーのセットを選定した。これらを用いることで自殖系統間の近縁度解析が可能である(表1)。 2. SSRマーカーの多型情報に基づき自殖系統間でNeiの遺伝距離(Nei, 1979)による近縁度を算出し、クラスター分析(UPGMA法)で求めた自殖系統間の近縁関係は、これまでに知られている類縁関係とよく一致する(図1)。 3. 自殖系統はBSSS系列、ランカスター系列のデント種とフリント種とに明確にグループ分けされる。また、従来判別が困難であったデント種×フリント種F1品種由来の育成自殖系統もそれぞれのグループに分類することができる(図1)。 | |
成果の活用面・留意点 | 1. 新たなF1組合せや自殖系統育成のための母材選定に活用できる。 | |
図表1 | ![]() |
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図表2 | ![]() |
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カテゴリ | 育種 とうもろこし 品種 |