由来の異なる卵巣からのウシ個体別体外胚の発生

タイトル 由来の異なる卵巣からのウシ個体別体外胚の発生
担当機関 新潟県畜産試験場
研究期間 1996~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 屠場出荷、疾病(乳房炎)による鑑定殺、肥育前期の3種類由来の優良牛の可能胚が得られ、本技術が優良牛の有効活用の一助になることが明らかになった。
背景・ねらい 肥育末期の屠畜卵巣から体外受精技術によって、移植可能胚を作出する技術が発展してきた。本技術によって発生した胚のET産子は肉用資源の増産のみならず、血統登録が可能なことから、優良牛の有効な活用となり野外での利用価値も高い。そこで、優良牛卵巣由来の子牛生産を目的に、繁殖障害等による屠場出荷、重篤な乳房炎による鑑定殺、肥育前期における卵巣割去の、3種類の由来の異なる卵巣を個体別に採取して、体外受精後の発生能について検討した。
成果の内容・特徴
  1. (1) 屠場出荷牛からは、平均3.9±3.0個の移植可能胚が得られた(表1)。
  2. (2) 長期の重篤な症状を示した乳房炎牛からは、3個の移植可能胚が得られた(表2)。
  3. (3) 肥育前期牛からは、平均2.0±3.0個の移植可能胚が得られた(表3)。
  4. (4) 個体差はあるものの、いずれのウシ由来卵巣からも移植可能胚が得られ、優良牛の有効活用がはかられる。
成果の活用面・留意点
  1. 卵巣の採取は個体識別を正確に行なうとともに、実験室内ではシャ-レを個体別にして培養を行なう。卵巣の採取から培養までの各工程は無菌操作に留意する。卵巣採取にあたっては家畜改良増殖法に規定された伝染性疾病の有無、採取者等について厳守しなければならない。
図表1 214126-1.gif
図表2 214126-2.gif
図表3 214126-3.gif
カテゴリ 出荷調整 繁殖性改善

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