日本なし栽培における動力散粉型人工受粉機の実用性

タイトル 日本なし栽培における動力散粉型人工受粉機の実用性
担当機関 富山県農業技術センター
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 動力散粉型人工受粉機の利用による日本なしの受粉は、慣行の手受粉に比べ花粉の使用量が2倍程度必要で、着果率はやや低くなるが、作業時間は1/6程度に軽減され実用性が高い。
背景・ねらい 日本なしの開花期間は7日間程度で、そのうち受粉適期は開花状況や降雨等から3日間程度と短いため、受粉作業が短期間に集中し生産農家にとって多大な労力負担となっている。
そこで、受粉作業時間の短縮を図るため、これまで機械利用による人工受粉の実用性について検討が行なわれ、回転式羽根梵天で一定の成果が得られているが、今回はより省力化が期待できる動力散粉型人工受粉機の実用性について明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 動力散粉型人工受粉機(ハツタ社製:背負い式、重量:6.4kg、タンク量:3.5リットル、風量:8m3/min)の利用により、受粉作業に要する時間は、慣行の手受粉に比べて、
    10アール当たり約1/6程度(50~60分)に軽減できる(表1)。
  2. 収穫時での果実内健全種子数は少ないが、着果果そう率が約90パーセント、大玉・整形果率が約55パーセント程度で、基準着果数は確保できる(表1,表3)。
  3. 着果果そう率、変形果率は、花粉使用量の多少による影響が少なく、慣行の手受粉の2倍量程度が適当である(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 花芽の着生率が平年並(60パーセント以上)のほ場や、労力の確保が困難な場合は有効であるが、花芽着生が悪いほ場では手受粉や回転式羽根梵天での受粉が望ましい。
  2. 日本なし「幸水」の受粉作業に利用できる。
  3. 1果そう当たりの着果数が少なくなるため予備(粗)摘果作業の軽減が図れる。
  4. 花粉の希釈倍数は、慣行の綿棒による手受粉と同等の6倍量にする。
図表1 214235-1.gif
図表2 214235-2.gif
図表3 214235-3.gif
カテゴリ 受粉 省力化 日本なし

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