タイトル |
積雪中山間地域のユリ切花経営におけるウルイ促成栽培を導入した周年型複合経営 |
担当機関 |
新潟県農業総合研究所 |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
積雪中山間地域のユリ切花経営に山菜のウルイ促成栽培を導入することによって、冬期間の労働力の有効活用及び農業所得の拡大が可能となり、周年型複合経営が確立できる。
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背景・ねらい |
積雪中山間地域のユリ切花産地では、冬期間の労働力活用が問題である。そこで、積雪中山間地域で特産化が期待される山菜類の中で、冬期間に栽培・出荷でき、また市場要望が高いウルイを導入した経営シミュレーションによってその導入効果を明らかにし、周年型複合経営を確立する。
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成果の内容・特徴 |
- 山菜類の消費見通しとして有望な品目にウルイがあげられる(表1)。
ウルイは山菜というより野菜感覚で食べられることから、業務用だけでなく一般家庭への消費拡大が見込まれる。
- 積雪中山間地域の標準的なユリ切花経営を対象にウルイ促成栽培の導入が可能か試算した結果、ウルイは34a導入可能であり、導入によって農業所得が146万円増加する(表2)。
- ユリ切花経営にウルイを導入した場合の作業体系では、ユリ切花の主作業は4月から11月であり、ウルイの促成栽培の主作業は11月から翌年4月である(図1)。
11月中旬に一部作業が競合するもののその他の時期には大きな作業競合が起こらず、周年的な労働力の活用が可能となる(図2)。
- 以上のことにより、積雪中山間地域のユリ切花経営にウルイを導入することによって、冬期間の労働力の有効利用と農業所得の季節的偏りが是正され、周年型複合経営が確立できる。
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成果の活用面・留意点 |
- 11月中旬にユリ球根の冷蔵作業とウルイ株の掘り上げ作業が重なるので、その時期の労働力分散に注意する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
経営管理
出荷調整
消費拡大
中山間地域
ゆり
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