タイトル |
タラノメ促成栽培におけるアカメ及びシロメの発生要因と防止法 |
担当機関 |
新潟県農業総合研究所 |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
タラノメの促成栽培におけるアカメ、シロメと称される障害の対策は、「蔵王1号」の中でも発生の少ない系統を用いる。また、アカメ対策として促成床内の最低気温10℃以上を確保する。さらに、シロメは原木養成時のリン酸の追肥により軽減される。
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背景・ねらい |
タラノメの促成栽培は、新潟県中山間地の特産物として年々販売額を伸ばしている。その際、葉先に赤みを帯びるアカメ及び葉の緑色が全体に薄くなるシロメと称される障害の発生が生産量の30%にも及び、これらは単価に大きな影響を与えるため、発生の抑制が課題となっている。そこで、これら障害の発生要因を明らかにし、その対策を検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 「新駒」はすべてアカメとなり、「静岡みどり」はタラノメが小さく、ともに現在使用されている「蔵王1号」の代替えとはならない(データ略)。
- 「蔵王1号」の中でも、系統によって、アカメ、シロメとも発生率が相当異なり、系統Aはシロメが、系統Cはアカメが発生しやすい(表1)。新・改植には障害発生の少ない系統を使用する。
- アカメの色素はアントシアンであり、促成床内の最低気温が10℃以下の日が続くと発生を促進する(表1、図1)。
- シロメの発生しやすい原木は、正常な原木と比べ、無機成分ではリンが少ない(データ略)。原木養成時にリン酸液肥を追肥するとシロメの発生が減少し、特に黄色土でその効果が高い(表2)。
- シロメは、脱苞後の50%遮光によっても発生を促進する(表3)ので、脱苞後は、芽の位置が寡日照とならないように注意する。
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成果の活用面・留意点 |
- 促成床内の平均気温が高くなるほど、促成開始から収穫までの日数が短くなるとともに、タラノメが小さくなりやすいので、実際の促成床内気温を夜間10℃程度、昼間20℃程度を確保し、日中の気温が25℃以上となる場合は、換気もしくは遮光を行うのが望ましい。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
改植
中山間地域
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