タイトル |
超音波測定装置による黒毛和種肥育牛の脂肪交雑判定法 |
担当機関 |
福井県畜産試験場 |
研究期間 |
1994~1998 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
2000 |
要約 |
超音波測定装置を用いて出荷時前(出荷時~4ヵ月前)のスキャン画像を脂肪交雑等級別に分けた場合、Color No. 6,7,8間の合計値の大小から60%以上の割合で脂肪交雑等級を推定することが可能である。
|
背景・ねらい |
肉用牛の超音波診断器での肉質の推定は飼養管理の効率化、出荷時期の適正化の指標として、推定技術が求められる。しかし、ロース芯内の脂肪交雑については,確立された推定法はなく、多くの場合、肉質の推定は画像からの主観的な判断によっているのが現状である。そこで、第6~7胸椎間の広範囲な横断面画像を得ることができるアーク式のカラースキャニングスコープSR-200のカラーで表示できる特性を利用して、客観的な脂肪交雑等級の推定法について検討する。
|
成果の内容・特徴 |
- 枝肉結果から出荷時前(出荷時~4ヵ月前)のスキャン画像(97頭)を脂肪交雑等級別に分けた結果、Color
No.6,7,8で5等級、4等級、3等級のそれぞれに有意な差(P<0.01)が得られた(図1)。
- 各Color No.ドットの割合と脂肪交雑等級との相関係数は特にColor
No.6,7,8で相関が得られた(表1)。
- Color No.6,7,8合計値を使用し、合計値の大小から脂肪交雑等級を推定法に用いた。BMSNo.7,8
、BMSNo.4,5の平均値はそれぞれ22.0%、11.8%と得られることから(図2)、脂肪交雑等級を判定する目安として表2の基準を設定した。 - 黒毛和種肥育牛97頭では、格付5等級のうち60%が5等級、格付4等級のうち69.2%が4等級、格付3等級のうち81.6%は3等級として推定可能であった(図3)。
|
成果の活用面・留意点 |
- 肉質の推定は超音波画像データからの測定および判定が主であるが、測定条件により、画像数値の変動が大きいことから測定おいては鮮明なエコー画像が得られるよう条件検討を行う。
|
図表1 |
 |
図表2 |
 |
図表3 |
 |
図表4 |
 |
カテゴリ |
カラー
飼育技術
出荷調整
肉牛
|