タイトル | 熱帯降雨林はゴムプランテーションに比べて優れた水保全機能を持つ〔研究〕 |
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担当機関 | (独)国際農林水産業研究センター |
研究期間 | 2002~2004 |
研究担当者 |
Baharuddin Kasran (マレイシア森林研究所) Zulkifli Yusop (マレイシア工科大学) 谷誠(京都大学) 坪山良夫(森林総合研究所) 野口正二 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 半島マレイシア・ブキタレ水文試験地内の熱帯降雨林は隣接するゴムプランテーションより土層が厚く、土壌の孔隙率及び透水性が高いため、雨水を一時的に地中に貯留し、洪水流を軽減する機能(水保全機能)に優れている。国際農林水産業研究センター・林業部 |
背景・ねらい | 1980年代以降、半島マレイシアでは森林から主要農作物への土地利用転換が進み、主要農作物であるゴムやオイルパームプランテーションが広がった。現在、プランテーション開発は小康状態にあるものの、1996年におけるオイルパーム及びゴムは主要農作物の46%及び32%(面積)を占めている。半島マレイシアではプランテーション開発により、その周辺地域で洪水流が増加し、開発による森林攪乱が主要因であると指摘されているが、熱帯降雨林がもつ水保全機能さえ、まだ十分に明らかにされていない。 半島マレイシアに位置するブキタレ水文試験地内の天然二次林(図1)とそこに隣接するゴムプランテーション(図2)において、土層深度及び孔隙率、土壌の飽和透水係数を測定し、熱帯降雨林とゴムプランテーションが有する水保全機能について比較検討する。 |
成果の内容・特徴 |
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成果の活用面・留意点 | 熱帯降雨林とゴムプランテーションにおける水保全機能の違いは、この地域における水保全機能や洪水防止機能等を知る基礎資料となり、土地利用計画等の施策に反映させることができる。水保全機能を高めるためには、プランテーションから森林への再転換等、一度失われた水保全機能を改善するための森林再生技術の確立が必要である。 |
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