タイトル |
インドネシア西ジャワ熱帯高原におけるキャベツ根こぶ病被害抑制のための好適輪作作物 |
担当機関 |
(独)国際農林水産業研究センター |
研究期間 |
2003~2006 |
研究担当者 |
Azis Azirin
Etti Purwati (インドネシア野菜研究所)
山田 盾
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発行年度 |
2004 |
要約 |
〔インドネシア西ジャワのキャベツ根こぶ病激発圃場に8ヶ月間各種作物を導入した場合、レタス、ダイコン、ニンニクは休閑を上回る根こぶ病
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背景・ねらい |
熱帯高地においては、冷涼な気象条件は貴重な資源であるため、キャベツ等のアブラナ科作物が集約的かつ高頻度に栽培されている。これに伴って根こぶ病が広範に激発しているが、通年根こぶ病が活動する温度範囲にあるため、短期間輪作のような一定期間寄主を取り除く方策により効果的に被害を軽減することができる。しかし、輪作は作物選択を規制する面があるので、輪作体系の中に組み込むことができる作物種を検討し、実際の現場での選択基準を提供する必要がある。
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成果の内容・特徴 |
- 西ジャワ高原でキャベツを連作して根こぶ病を激発させた圃場へ各種作物を、現地の2作期に相当する約8ヶ月間栽培して次作キャベツの根こぶ病被害の軽減程度を評価する方法では、レタス、ニンニク、ダイコン、トマト、ネギ、ジャガイモ、トウガラシ、インゲンマメ、ラッカセイ、ニンジンの順で導入作物全てで有効である(図1、図2)。
- レタス、ダイコン、ニンニクは休閑を上回る根こぶ病被害軽減効果を示し、ジャガイモおよびネギは休閑とほぼ同等である。一方、ニンジン、ラッカセイおよびインゲンマメ、トウガラシは休閑の効果を下回る(図1)。
- 休閑そのものも根こぶ病被害軽減に効果的であるが、休閑中のシルバーマルチ、除草あるいはインドネシア西ジャワ高原の優占雑草であるノシバやコゴメギクを生やしても根こぶ病軽減効果に大きく影響しない(図1)。
- 最も効果的なレタスを導入した場合でも、有る程度の被害は残り、本実験のように、激発条件では8ヶ月間、すなわち現地の2作期分の輪作作物導入期間は不十分であることを示唆する(図1)。
- キャベツをシルバーマルチをして連作すると、キャベツ栽培期間の地温が上がるため、根こぶ病被害がより急速に進行する(図3)。
- キャベツと輪作作物(ニンジン、ジャガイモ、レタス)を交互に作付ける8ヶ月間の極短期間の輪作においても、レタスは根こぶ病軽減効果が高い。ただし、キャベツの収量は漸減傾向であるので、もう少し長い期間の輪作を検討する必要がある(図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 常時栽培適温にある熱帯高原でキャベツの根こぶ病被害を抑制する短期の輪作を策定する情報となる。
- 水不足で栽培が困難な乾期の根こぶ病対策の指針になる。
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図表1 |
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