低温遭遇不足が屋内緑化植物22種の萌芽と休眠芽形成に及ぼす影響

タイトル 低温遭遇不足が屋内緑化植物22種の萌芽と休眠芽形成に及ぼす影響
担当機関 埼玉県花植木センター
研究期間 1994~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 低温遭遇量を調節して越冬させた屋内緑化植物の翌春の萌芽並びに翌秋の休眠芽形成に及ぼす影響を調査し、低温要求性を把握した。
背景・ねらい 緑化植物を長期間屋内で観賞する場合、冬期の低温期に十分な低温に遭遇しないと、翌春の萌芽不良などの現象が観察される。そこで、屋内緑化用樹種選定の資料とするため、種々の低温遭遇量に対する翌春の萌芽状態と、翌秋の休眠芽の形成状態を調査して、樹種ごとの低温要求性の強弱を把握しようとした。
成果の内容・特徴
  1. ドウダンツツジ等22種を低温遭遇期間19週間、5℃以下の低温遭遇時間1559時間から8週間、815時間の範囲において萌芽率を「低」、「中」、「高」に分類した。
  2. 低温遭遇量の不足によってイヌツゲやアオキ等の常緑樹でも萌芽率の下がる樹種がある一方、ユキヤナギやサルスベリ等は落葉樹でありながらも萌芽率が高い。
  3. 低温遭遇量を制限した時、前年の休眠芽数を基準として、休眠芽形成率「低(90%未満)」、「中(90%以上120%未満)」、「高(120%以上)」の3段階に分類できる(表1、表2)。休眠芽形成率では落葉樹が低くなる傾向が認められる。
  4. これらの結果から、萌芽率と休眠芽形成率共に「低」あるいは「中」に入るドウダンツツジ、ヒュウガミズキ、イヌツゲ、ボックスウッド等7樹種は低温要求性が強く長期間の観賞には適さない。逆に低温要求性の低い樹種としてクチナシ、テイカカズラ、ハクチョウゲを分類した。
成果の活用面・留意点 屋内緑化を行う場合、植栽場所の照度は大切であるが、冬期の最低気温も考慮する必要がある。
図表1 214895-1.gif
図表2 214895-2.gif
カテゴリ 低温要求性

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