タイトル |
前回の摘採の高さが茶の収量と品質に及ぼす影響 |
担当機関 |
静岡県茶業試験場 |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
二番茶の摘採面が低いと翌年一番茶は新芽数が増加して増収し品質では外観点が優れる。秋整枝面が低い場合も翌年一番茶の新芽数は多く増収する。したがって、農家収入の依存度が高い一番茶で増益を図るためには、前年の二番茶の摘採面と秋整枝の整枝面を共に低めにする。
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背景・ねらい |
レール走行式摘採機は刈刃の高低を自在に調節することが可能である。そこで、この利点を活かして、これまで厳密な試験が困難であった摘採と整枝の高さと収量、品質との関係について検討し、一、二番茶の摘採面や秋整枝面の高低がそれ以降の茶期における新芽の生育や品質に及ぼす影響を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 本試験は一、二番茶および秋整枝の3要因について2水準(摘採、秋整枝面の高低)の組み合わせで行った。しかし、3か年安定した交互作用がみられないので、要因毎に解析を行った。
- 二番茶摘採面と秋整枝面の高低が翌年一番茶へ及ぼす影響については、二番茶の摘採面が低いと翌年一番茶は芽数型になり増収し、品質は外観点が優れる(表1)。また、秋整枝面が低い場合は翌年一番茶は摘芽数が増加して増収する(表2)。
- 秋整枝面と一番茶摘採面が二番茶へ及ぼす影響については、秋整枝面が高いと翌年二番茶は増収する傾向があるが(表3)、その他の影響には年次変動があり一定の傾向はみられない(表4)。
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成果の活用面・留意点 |
農家収入の依存度が高い一番茶で増収を図るためには、前年の二番茶摘採面と秋整枝面を低め(それぞれ 5mm、40~50mm程度)に指導するための根拠として利用できる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
茶
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