揉捻工程中の茶葉水分のセンシング技術の開発

タイトル 揉捻工程中の茶葉水分のセンシング技術の開発
担当機関 静岡県茶業試験場
研究期間 1995~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 揉捻機に電気抵抗式水分センサを取り付け、揉捻工程中の茶葉の電気抵抗値の変化を計測した。その結果、工程中の茶葉の電気抵抗値の計測が、揉捻工程の自動化につながるセンシング技術として利用できる。
背景・ねらい 揉捻工程の茶葉の取出し適期は、茶葉各部分の水分が均一になったときとされている。しかし、現在の自動化された製茶工程では取出し時期は工程時間で決定され、茶葉の変化に基づく取出し時期の判断はされていない。
そこで、揉捻工程の自動化に役立つ資料を得るため、この工程におけるセンシング技術の開発を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 揉捻工程中の茶葉含水率は乾量基準水分で数%減少し、その標準偏差が時間経過とともに小さくなることから茶葉各部分の水分が均一になることが推定された(図1)。
  2. 揉捻機のすべての揉盤ひるを電極とした電気抵抗式水分センサ(揉盤ひるセンサ)と揉盤上の取出し口に2枚の電極を埋め込んだセンサ(取出し口センサ)により工程中の茶葉の電気抵抗値を計測した(図2)。その結果、両センサともに、電気抵抗値は時間経過とともに小さくなる傾向にあった(図3,図4)。
  3. 揉捻機の分銅荷重量を変えた場合、取出し口センサは分銅荷重量によって電気抵抗値に大きな違いがあった(図3)。これに対して、揉盤ひるセンサは分銅荷重量の変化による影響が小さかった(図4)。これは、センサ電極に接する茶葉の圧力とともにセンサ電極の面積の違いなどが関係すると判断される。
  4. 両センサの電気抵抗値の標準偏差は時間経過とともに小さくなる傾向にあった(図5)。
  5. これらのことから、茶葉表面に水分が揉み出される様子や茶葉各部分の水分が均一になる様子が電気抵抗式水分センサでとらえることが可能であり、電気抵抗値の計測が揉捻工程の自動化に利用できるセンシング技術であると判断される。
成果の活用面・留意点
  1. 水分計測による揉捻工程の自動化につながるセンシング技術として利用できる。
  2. 電気抵抗値を用いた揉捻工程の茶葉取出し判定の自動化が今後の課題である。
図表1 214938-1.gif
図表2 214938-2.gif
図表3 214938-3.gif
図表4 214938-4.gif
図表5 214938-5.gif
カテゴリ センシング

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