ナガチャコガネの発育に及ぼす温度の影響

タイトル ナガチャコガネの発育に及ぼす温度の影響
担当機関 埼玉県茶業試験場
研究期間 1994~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 ナガチャコガネの発育に及ぼす温度の影響について検討した。卵期間は22℃と25℃が最も短く、ふ化率は16℃が高い。1齢幼虫は22℃での生存率が19、25℃より高く、13、16℃では発育できない。2齢幼虫は、19℃での発育期間が 22、25℃より短い。3齢幼虫は19℃では22、25℃より発育期間が長いが、蛹化率はやや高い。卵から羽化までの発育所要日数は19℃で248日、22℃244日、25℃225日である。
背景・ねらい 埼玉、静岡両県の茶園において、ナガチャコガネの幼虫が茶樹の根を食害し、被害が問題になっている。防除素材の開発には、スクリーニング用に発育ステージの揃った供試虫が多数必要で、簡便な飼育法の確立が望まれる。そこで、これまで不明の点が多いナガチャコガネ各態の発育に及ぼす温度の影響について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 卵は殺菌剤の希釈液で充分に湿らせたロ紙の上に置いて飼育した。
  2. 1齢幼虫は茶園土壌を入れたカップ内で、2齢、3齢幼虫及び蛹は水で湿らせたピートモスを入れた管瓶内で飼育し、餌は1齢には与えず、2齢以後はニンジン小片を与えた。
  3. 卵期間は22℃と25℃が約16日と最も短く、温度が低くなるに従い長くなる(表1)。ふ化率は16℃が最も高く、13℃は最も低い(表2)。
  4. 1齢幼虫は22℃での生存率が19、25℃より高く、13、16℃では発育できない(表2)。
  5. 2齢幼虫の発育期間は19℃では22、25℃より短い(表1)。
  6. 3齢幼虫は19℃では22、25℃より発育期間が長いが、蛹化率はやや高い(表1、表2)。
  7. 蛹期間は13~25℃では温度が低いほど長い(表1)。
  8. 卵から羽化までに要する日数は19℃で248日、22℃244日、25℃225日である(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. ナガチャコガネ増殖のための卵、幼虫及び蛹の飼育法として本成果を活用できる。
  2. 19℃より低い温度での2、3齢幼虫の発育状況は不明である。
図表1 215062-1.gif
図表2 215062-2.gif
カテゴリ 病害虫 にんじん 防除

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