系統豚ローズL一2清浄化維持

タイトル 系統豚ローズL一2清浄化維持
担当機関 茨城県養豚試験場
研究期間 1995~1995
研究担当者
発行年度 1996
要約 系統豚ローズL-2の清浄化維持・増殖のため、妊娠末期の豚36頭から帝王切開により、無菌的に338頭の子豚を摘出、その内315頭を人工乳により人工哺育した。3週齢までの育成率は78.1%、3週齢平均体重は5.35kgであった。維持・増殖施設に164頭供給した。
背景・ねらい 茨城県は昭和63年からランドレース種系統造成を開始し、平成6年3月系統豚ローズL-2として認定された。
平成6年度茨城県系統豚供給センターを建設し、この施設および養豚試験場で維持・増殖することとした。
系統の維持・増殖は衛生状態の集団変換(SPF化)後に行うこととし、清浄化の手法は、帝王切開手術および人工乳による人工哺育とした。
清浄化の対象疾病はマイコプラズマ症(MPS)、豚萎縮性鼻炎(AR)、豚赤痢(SD)、豚トキソブラズマ症(TP)及びオーエスキー病(AD)である。
成果の内容・特徴
  1. 方法
    • 手術豚は認定されたローズL-2(雄10頭、雌45頭)の交配により生産された種雌豚30頭(延べ36頭)を用いた。
    • 手術の方法は帝王切開法で麻酔はイソフルランによる吸入麻酔とした。
    • 人工哺育は人工哺育室の人工哺育器に3~4頭ずつ収容し、人工乳を2時間おきに自動的に哺乳させ、2週間飼育した。
      その後、前期育成室に移し、オープンペンに1腹ずつ収容し、人工乳及び子豚用飼料を不断給餌して3~4週間飼育した。
  2. 結果
    • 手術期間は平成7年5月~平成8年4月であった。
    • 手術豚の産次及び妊娠日齢はそれぞれ1~3産(平均1.4産)、112~115日齢(平均113.6日齢)であった。
    • 黄体数は左右合わせて6~20個(平均13.8個)確認された。摘出子豚数は3~14頭(平均9.4頭)で排卵された卵子のうち68.0%が子豚に成長した。
    • 哺育開始時1腹平均子豚数は8.8頭、1週齢7.2頭、3週齢6.8頭、5週齢6.7頭でそれぞれの週齢の育成率は82.2%、78.l%、76.8%であった。
    • 哺育開始、1週齢、3週齢の体重はそれぞれ1.36kg、2.01kg、5.35kgで一般の哺乳豚と同等の発育であった。
    • 33~46日齢(平均37.0日齢)の子豚164頭(35腹、雄85頭、雌79頭)を茨城県系統豚供給センターへ供給した。
成果の活用面・留意点 同一母豚で帝王切開手術を3回実施したものがあり、系統造成豚のように限られた頭数から次世代豚を残すためには多回手術も可能である。
図表1 215092-1.gif
図表2 215092-2.gif
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