タイトル |
根域制限温州みかん園へのラジコン自走運搬機による省力軽労化 |
担当機関 |
静岡県柑橘試験場 |
研究期間 |
1994~1997 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
小型低樹高化した根域制限栽培園では、収穫能率が1.3 ~1.4 倍に向上し作業強度も軽労化する。又機械巾70cmのクローラー式ラジコン自走防除機を試作し、作業を行うと、作業者の農薬被爆量が減少する。
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背景・ねらい |
根域制限栽培法は、高糖度果実を連年安定生産する方法としてその普及が期待されている。一方、この方法は樹体生育を抑制しわい化するので、園内道の確保により機械導入が可能となり、各種の栽培管理作業の省力軽労化が図られる。ここでは、収穫作業と防除作業の効率化について、根域制限栽培園における効果を調査し、軽労働でクリーンな作業体系を確立する。
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成果の内容・特徴 |
- 根域制限栽培園での収穫作業は、収穫能率が1.3 ~1.4 倍に向上し、ハサミ傷果の発現も少なくて作業強度も軽力軽労化の効果が大きかった(表1)。
- 市販運搬機をラジコン運転式に改造し、薬剤散布噴口とホースを積載して、樹列間を往復無人走行させ防除効率を調査した結果(表1、表2、表3)、作業能率はS.Sに劣るものの、農薬被爆が少なくて軽労働クリーンな作業出来ることがわかった。
- 以上から、根域制限栽培の導入は、各種手作業の省力軽労化を促し、機械力の導入を可能にするために有効な栽培方法であるといえる。
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成果の活用面・留意点 |
- ラジコン運搬防除機は、アタッチメントを含め県内外のメーカーで市販されている。
- ラジコン自走運搬機による防除は、平坦地では、タンクと動力噴霧機を搭載しての方法も可能である。
- 高樹高な既成園での本機の実用性は、各種アタッチメントの開発を含め今後改良検討することにより可能となる。
- 生理落果期の高夜温は落果を助長するとされているので、最低気温は20℃以下で管理する必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
病害虫
温州みかん
くり
軽労化
栽培技術
低樹高
農薬
防除
薬剤
わい化
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