ハイブリッドユリ抑制トレイ栽培における低温処理を利用した生産性向上技術

タイトル ハイブリッドユリ抑制トレイ栽培における低温処理を利用した生産性向上技術
担当機関 長野県野菜花き試験場
研究期間 1996~1998
研究担当者
発行年度 1996
要約 オリエンタルハイブリッドユリ`カサブランカ'、`スターゲーザー'のトレイを用いた抑制栽培では、球根の解凍・定植後の10℃・3~4週間または13℃・3週間の低温処理により品質向上、栽培期間の短縮が可能である。
背景・ねらい オリエンタルハイブリッドユリの凍結貯蔵球根を利用した抑制栽培では、夏の高温による短茎開花や奇形花の発生等品質低下防止が課題である。また、トレイ利用の周年多回数生産では、栽培期間の短縮化が重要である。そこで、トレイへ定植した後、ハウスで栽培する前の低温処理が生育開花および切り花品質に及ぼす影響を検討し、切り花の品質向上と栽培期間の短縮を図ろうとした。
成果の内容・特徴
  1. 凍結貯蔵球根を解凍し、トレイへ定植した後、冷蔵庫内で10℃・3~4週間または13℃・3週間の低温処理を行い発根、出芽させることにより、ハウス内栽培期間は、対照の無処理に比べ`カサブランカ'で6~20日、`スターゲーザー'で11~21日短縮する。(表1、表2)
  2. 切り花長、切り花重は10℃、3~4週間または13℃・3週間の低温処理によって増加する傾向にあり、品質向上に効果がある。(表1、表2)
  3. 平成7年`スターゲーザー'の対照では奇形花が多発生するのに対し、10℃・3~4週間、13℃・3週間の低温処理により発生がなくなり、品質が向上する。(表1)
  4. 以上から、オリエンタルハイブリッドユリの`カサブランカ'、`スターゲーザーのトレイによる抑制(秋切り)栽培では、10℃・3~4週間または13℃・3週間の低温処理により、切り花品質の向上と栽培期間の短縮が可能である。
成果の活用面・留意点
  1. 低温処理の温度と期間は冷蔵庫の性能や芽の伸長程度により変わるが、コスト面を考慮すると13℃・3週間が良く、品質面からは10℃・4週間が良い。
  2. 低温処理により芽を伸長させすぎると下葉の枯れや茎の軟弱化が問題となるので、芽の長さは25cm以上にしない。
  3. 2週間以上低温処理する場合には芽が伸長するのでトレイの重ね方に注意する。
  4. 低温処理終了後は強日射を避け、90%程度の強遮光を数日程度行う。
図表1 215339-1.gif
図表2 215339-2.gif
カテゴリ コスト 栽培技術 ゆり

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