コンニャク葉枯病耐病性の早期簡易検定法

タイトル コンニャク葉枯病耐病性の早期簡易検定法
担当機関 群馬県農業試験場
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 葉枯病菌を接種したコンニャク小葉を、シャーレに入れた水に浸しておく水浸法によって発病させると、その罹病面積率に品種間差が認められ、これを利用して葉枯病耐病性の早期簡易検定が行える。
背景・ねらい コンニャクは増殖性に劣る作物であるため、耐病性については十分に増殖するまで検定 できないことが、育種上の問題であった。そこで系統育成の初期の段階で多数の系統につ いて簡易な耐病性検定が可能な手法を開発し、早期選抜法を確立することをねらいとした。
成果の内容・特徴
  1. ペプトン水で1日培養した葉枯病菌(Pseudomonas pseudoalcaligenes subsp. konjaci:群馬農試保存No.298-8192菌)を、未消毒の開葉後10日程度の比較的早い時期の小葉の付け根付近に針接種またはなすりつけ接種し、シャーレに入れた滅菌水に浸しておく(水浸法と呼ぶ)。これを、25℃・1000~3000luxの人工気象器内で約20日間経過後、罹病面積率を調査する。
  2. 葉枯病耐病性が弱のはるなくろ、在来種、耐病性が中のあかぎおおだま、支那種、みょうぎゆたかの5品種を供試して、水浸法で針接種法となすりつけ接種法について検討した。その結果、何れの方法でも、圃場検定の結果とほぼ一致するデータが得られた(図1)。
  3. 水浸法と近年当分場で行っている葉枯病菌接種による圃場検定との比較を、35品種・系統について行った。その結果、針接種による水浸法での罹病面積率は、圃場検定の発病度との相関係数が0.67(1%で有意)となり、高い相関を示した(図2)。
    また、圃場検定の耐病性程度で3つのグループに分け、それぞれのグループと簡易検定法による適合度をみたところ、圃場検定による耐病性程度が中間のグループを除いて一致した(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 本法は、従来の圃場検定に比べて、僅かのサンプルで、より容易に多くの系統の耐病性が検定できるため、育成早期の葉枯病耐病性のおおまかな個体選抜に利用できる。
  2. 検定時期が遅れると良好な結果が得られないので、開葉後の早い時期に行う。
図表1 215362-1.gif
図表2 215362-2.gif
図表3 215362-3.gif
カテゴリ 育種 簡易検定法 こんにゃく なす 品種

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