黒毛和種去勢牛の肥育後期における飼料中デンプン・NDF水準による産肉性の改善

タイトル 黒毛和種去勢牛の肥育後期における飼料中デンプン・NDF水準による産肉性の改善
担当機関 茨城県畜試山間地支場
研究期間 1997~1998
研究担当者
発行年度 1997
要約 黒毛和種去勢牛39頭を用い、肥育後期の飼料中デンプン・NDF水準の差が産肉性に与える影響を検討した。高デンプン・低NDF飼料を給与した試験区は低デンプン・高NDF飼料を給与した区に比較して、BMS.NO.や肉質には差がなかったものの、増体量とロース面積が大きくなり、肥育後期は、高デンプン・低NDF飼料の給与が好ましいことが示された。
背景・ねらい 肉用牛の肥育後期における増体量の低下を緩和する目的で、肥育後期の飼料中デンプン・NDF水準の差が産肉性に与える影響について検討した。
成果の内容・特徴 供試牛は、肥育前期の飼料中CP水準の試験に供した18ヶ月齢の黒毛和種去勢牛39頭である。試験期間は39週間とし、27ヶ月齢でと殺した。試験区は、低デンプン・高NDFのLS区(濃厚飼料:稲ワラ=87:13、飼料乾物中デンプン40%、NDF30%)と、高デンプン・低NDFのHS区(濃厚飼料:稲ワラ=92:8、飼料乾物中デンプン50%、NDF20%)の2区を設定し、茨城、栃木、群馬、千葉の各県が同一種雄牛の産子を約5頭ずつ、それぞれ20頭と19頭を配置した。両区の供試飼料の乾物中TDN及びCP含量はそれぞれ概ね78%、12%程度で一定とし、給与は、無加水TMRの自由採食とした。この結果、
  1. LS区はHS区に比較して、稲ワラの摂取量が多かったが、TDN摂取量での差はみられなかった(表1)。
  2. 肥育後期の増体量はHS区がLS区に比較して大きかった(表1)。
  3. HS区はLS区に比較して、ロース芯面積が大きく枝肉重量も大きい傾向がみられたが、その他の格付成績及び胸最長筋の理化学分析値には両区間に差はみられなかった(表2)。
  4. 胃液性状はHS区はLS区に比較しA/P比が低かった。血液性状には両区間に大きな差はみられなかった(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 肥育後期の飼料設計に活かすことができる。
  2. 本試験では、ビタミンAが不足しないように充分な量を添加した。
図表1 215390-1.gif
図表2 215390-2.gif
図表3 215390-3.gif
カテゴリ 飼料設計 肉牛

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