タイトル |
粒状石灰石の添加による産卵鶏の飼料効率改善 |
担当機関 |
埼玉県畜産センター |
研究期間 |
1996~1996 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
産卵鶏飼料のカルシウム含量を高めると摂取量が減少するが、摂取選択性のある粒状石灰石を利用することにより、添加水準4~5%程度で産卵量を減少させずに飼料効率を高めることができる。
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背景・ねらい |
産卵鶏は飼料中のカルシウム源を粗めの石灰石で与えた場合、産卵に必要なカルシウム量を選択的に摂取し、その結果飼料摂取量も減少すると言われている。このことを利用して飼料効率の高い給与法を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 配合飼料(CP17.4%、ME2、800kcal/kg、粉末石灰石由来カルシウム含量 3.5%)に粒状石灰石(直径2~4mm)を 2.5%、4.9%、7.2%添加して産卵鶏(イサブラウン)に自由摂取させた。
- 1日1羽あたり飼料摂取量は無添加の109.6gに対して,粒状石灰石4.9%添加は105.3g、7.2%添加は104.9gで有意に減少した。また粒状石灰石を除く飼料の摂取量は、無添加に対し 4.9%添加は93%、7.2%添加は91%となった(表1)。
- 粒状石灰石の有無や添加量の違いで産卵量の差は認められなかった.したがって、4.9%添加および7.2%添加は飼料要求率が優れた(表2)。
- 25、45、74週齢時に生産された卵のハウユニット 、卵殻厚、卵殻強度を測定し、粒状石灰石添加率、週齢、保存日数を3元配置とする分散分析を行った結果、粒状石灰石の添加は卵質に影響を及ぼさなかった。
- 粒状石灰石の添加は生産コストの低減につながる。すなわち鶏卵1kgを生産するのに要する飼料費は、無添加は 97.0円、2.5%添加は96.1円、4.9%添加は92.7円、7.2%添加は 93.1円で、4.9%及び7.2%添加は無添加に比べ有意に減少した。
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成果の活用面・留意点 |
粒状石灰石を飼料に4~5%程度添加することにより飼料の節約効果が表れ、経済的に有利となるが、多給に伴う食べ残しの除去が必要となる。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
コスト
飼料効率
鶏
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