| タイトル |
多年生雑草ガガイモの効果的な除草剤の体系処理 |
| 担当機関 |
三重県農業技術センター |
| 研究期間 |
1997~1997 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
1997 |
| 要約 |
飼料畑の多年生雑草ガガイモを防除するには、作物を播種後にアトラジン・メトラクロール水和剤を散布し、さらに残存するガガイモにアイオキシニル乳剤で茎葉処理する体系処理が効果的である。
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| 背景・ねらい |
ガガイモは原野に自生するツル性の雑草であるが、近年輸入飼料由来と推測されるものが飼料畑に蔓延している。トウモロコシ畑に侵入すると、茎葉に巻き付き生育を抑制し、収穫作業の支障となる。ガガイモの根片は1年に10m以上も伸長し、圃場に侵入すると根絶は困難である。そこで、除草剤による実用的なガガイモの防除方法について検討する。
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| 成果の内容・特徴 |
- ワグネルポット(1/2000a)に10cmのガガイモ根片を埋め、萌芽前にアトラジン・メトラクロール水和剤を土壌処理すると、萌芽本数は少なく萌芽時期も1ヶ月ほど遅くなる。また、萌芽したガガイモの草丈も短くなった。土壌処理したガガイモの地上部と地下部の長さは無処理に比べ1/2ほどで、特に栄養繁殖器官である地下部の生重量は無処理の約1/10程度と少なくなり、生育は抑制される。(表1)。
- 市販のプランターに10cmのガガイモ根片を埋め、萌芽後にアトラジン・メトラクロール水和剤を茎葉処理すると、生育は抑制され2週間後に枯死する個体もみられ、1ヶ月後に45%が枯死した(図1)。
- アトラジン・メトラクロール水和剤を茎葉処理した後、生存するガガイモに対して1ヶ月後各種茎葉処理剤を散布すると、アイオキシニル乳剤の効果が高く、処理後6日目には全ての個体が枯死した。しかし、他の薬剤では枯死した個体はなかった(表2)。
- アトラジン・メトラクロール水和剤の単用ではガガイモを完全に枯死させることはできないが、茎葉処理剤(アイオキシニル乳剤)と組み合わせて散布することでガガイモを枯死させることができる。
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| 成果の活用面・留意点 |
- アイオキシニル乳剤はトウモロコシに使用できなくなったので、これに替わる薬剤を検討する必要がある。
- ガガイモの垂直根は土中1m以上の深さにも到達しており、ガガイモ根片の埋没深さ、切断長と萌芽能力及び除草効果の関係を明らかにする必要がある。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| カテゴリ |
病害虫
雑草
除草
除草剤
とうもろこし
土壌処理
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薬剤
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