ペ-パ-ポットの大きさがチャ挿し木苗の生育に及ぼす影響

タイトル ペ-パ-ポットの大きさがチャ挿し木苗の生育に及ぼす影響
担当機関 静岡県茶業試験場
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 ペ-パ-ポット育苗では、ポットの径が大きくなるほど、成苗率は高く、新芽の生育は優れ、根重も重くなる。1年生苗では、ポット径が5cm以下では成苗率が低くなる。ポットの深さは15cmで良い。
背景・ねらい 最近、ペ-パ-ポット(以下ポットと略)を用いた育苗が急激に増加し始め、6月挿しによる9月定植(4ケ月苗)或いは翌年の3月定植(9ケ月苗)が行われている。ポット苗には、地上部の生育が優れるとともにポット内の根重が重く、定植時に出来る限り断根されないことが期待されている。しかしながら、ポットの大きさが生育に及ぼす影響やポット内の根に関する知見が少ないため、それらの基礎資料を得る。
成果の内容・特徴
  1. ポットの径が大きくなるほど、成苗率は高く、新芽の生育は優れ、根重も重くなる。ポットの径が同じで、深さが異なる場合、新芽の生育には違いが見られないが、根重は深さが深いほど重くなる(表1)。
  2. ポット内根重比率は、ポットの径の違いに関わらず新芽長が大きくなるほど低下する。10cm以下の小さい苗ではいずれのポットでもほぼ根重比率は100%となるが、20~30cmの苗ではポットの径3cmの根重比率は80%と低下する(図1)。
  3. ポット内の根重は、新芽長が大きい苗ほど重くなるが、根重比率は低下する。ポットの深さが15cmに比較し20cmのものでは、根重は重く、根重比率も高くなる(図2)。
  4. ポット内の根は、挿し木5ケ月後ではポットの大きさに関わらず地表面から5cm以内の浅い部分に40~60%程度ある。地表面から5cm以内の根重比率は新芽長が大きくなるに従い、低下する傾向にある(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 本調査はいずれも赤黄色土を床土とし、その上に同じ土を詰めたポットを置床してのデ-タであるため、土壌が異なったり、コンテナ育苗を行なった場合には結果が異なる。
図表1 215487-1.gif
図表2 215487-2.gif
図表3 215487-3.gif
図表4 215487-4.gif
カテゴリ 育苗 栽培技術 挿し木

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