トウモロコシ栽培におけるイチビの除草必要期間

タイトル トウモロコシ栽培におけるイチビの除草必要期間
担当機関 三重県科学技術振興センター
研究期間 1998~1999
研究担当者
発行年度 1998
要約 三重県内のトウモロコシ栽培において、イチビ群落とトウモロコシの光競合条件下では雑草害を回避し、埋土種子量を増加させないための除草必要期間はトウモロコシ播種後約25日間である。
背景・ねらい トウモロコシ畑を中心に問題となっているイチビの防除対策として、除草剤を用いた化学防除技術が確立されつつあるが、環境保全型農業として除草剤の過剰な依存を軽減することを目的に、三重県内のトウモロコシ栽培条件におけるイチビ群落の生育特性を調査し、光競合条件下におけるトウモロコシ収量とイチビの種子生産特性から雑草害を回避できるトウモロコシ播種後の除草必要期間を設定した。
成果の内容・特徴
  1. イチビ群落の開花開始期、さく果形成数は遮光の影響を受けやすく、遮光開始時期が早いほど、また遮光が強いほど開花までに要する日数は長くなり、さく果形成数も早期の強度な遮光により減少する(図1)。
  2. トウモロコシを4月中旬に播種した場合、播種後25日目までにイチビが出芽すると、トウモロコシ収穫期までに開花する。また15日目までに出芽したイチビ群落では一部の個体が結実する。しかし、35日目に出芽したイチビ群落では開花にも至らない。また、トウモロコシを5月下旬に播種した場合、35日目までに出芽したイチビ群落でもトウモロコシ収穫期までに開花する。しかし、4月中旬播種と同様に25日目、35日目までに出芽した群落では結実には至らない(図2)。
  3. トウモロコシは各播種期において、15日目以前に出芽したイチビ群落と競合した場合、雑草害で減収となる。しかし、25日目以降に出芽したイチビ群落ではトウモロコシ収量に影響を及ぼさない(図3)。
  4. トウモロコシの収量への影響、イチビの種子生産特性からトウモロコシ播種後25日間がイチビに対する除草必要期間である。
成果の活用面・留意点
  1. イチビのライフサイクルモデル(平9・成果情報)に組み入れ、三重県の雑草防除指針に利用する。
  2. トウモロコシの播種密度、品種等により遮光条件が異なり、雑草抑制効果も異なることが想定されるので留意が必要である。
図表1 215736-1.gif
図表2 215736-2.gif
図表3 215736-3.gif
カテゴリ 病害虫 栽培条件 雑草 除草 除草剤 とうもろこし 播種 光条件 品種 防除

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