茶芽の高温に対する反応と障害発生の解析

タイトル 茶芽の高温に対する反応と障害発生の解析
担当機関 静岡県茶業試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 茶芽の切り枝は水分が少ないほど、高温障害がひどくなり、`おおいわせ' は`やぶきた'、`かなやみどり'、`さやまかおり'に比べ障害を受けやい。人為的な土壌乾燥処理により晴天日の日中の葉温が高くなる傾向が見られ、障害を受けやすなる。
背景・ねらい 近年における夏期の高温は、茶葉の枯死や樹勢の低下をもたらし、高温障害が問題となっている。そこで、切り枝を用いた高温処理の影響および雨よけハウスにおける土壌水分の違いによる茶樹の反応を調査し、高温障害防止の基礎資料を得る。
成果の内容・特徴
  1. 切り枝の温水処理では、処理時間が長いほど高温の障害がひどくなり、30分間の処理において新芽では45~46 ℃以上、成葉では50℃以上で障害が発生する(表1)。
  2. 温水処理による品種比較では、`おおいわせ'が`かなやみどり'、`さやまかおり'より低い温度で障害程度が大きい(図1)。
  3. 切り枝処理において乾燥が加わった場合、`やぶきた'成葉では42℃以上、葉の含水率50%以下で障害が発生し、葉水分が少ないほど障害の程度は大きくなる(図2)。
  4. 人為的に干ばつ状態を再現した雨よけハウスでは、晴天日の日中の葉温は、土壌乾燥条件下で高くなる傾向が見られ、干ばつ状態で樹体内水分が不足するとより障害が発生しやすくなる(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 高温障害は、茶芽の水分が少ないほど発生しやすく、土壌乾燥は発生を助長することが示唆されたので、十分な灌水により障害を軽減できると考えられた。
  2. 品種の高温に対する感受性が異なると考えられるので、土壌が乾燥しやすい茶園では品種の選定が重要である。
図表1 215826-1.gif
図表2 215826-2.gif
図表3 215826-3.gif
図表4 215826-4.gif
カテゴリ 乾燥 高温対策 品種

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