タイトル |
静岡型銘柄豚生産のための推奨ランドレース種系統豚 |
担当機関 |
静岡県中小家畜試験場 |
研究期間 |
1998~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
「静岡型銘柄豚」生産のために、本県で造成した系統豚「フジヨーク」、「フジロック」と相性の良いランドレース種系統豚を決定する組み合わせ検定を実施した結果、繁殖成績、産肉成績、肉質成績等から判断して「フジザクラ」、「シンシュウL」を「静岡型銘柄豚」の交配系統に推奨する。
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背景・ねらい |
本県で造成したSPF大ヨークシャー種系統豚「フジヨーク」、SPFデュロック種系統豚「フジロック」を利用した三元肉豚による「静岡型銘柄豚」の生産を計画している。そこで「静岡型銘柄豚」にふさわしいランドレース種系統豚を決定するため組み合わせ検定試験を行い、「静岡型銘柄豚」の普及推進を図る。
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成果の内容・特徴 |
- 「フジヨーク」、「フジロック」と相性の良いランドレース種系統豚を決定するため、5県から系統豚を導入し、「フジヨーク」に交配してWLを生産した。さらにそれらのWLに「フジロック」を交配してWLDを生産し、WLの繁殖成績、三元肉豚であるWLDの産肉成績、肉質成績を調査した。
- WLの繁殖成績では、産子数で、L3が、優れていたが、離乳頭数では、L1、L4が優れていた。初産でありながら産子数が11頭を超え、離乳頭数も10頭を越していた。
- 三元肉豚であるWLDの産肉成績は、L1、L4で発育が早く、やや脂肪が厚いものの、ロース断面積は十分な成績であった。L4は発育が特に早く、各系統ともハム割合に優れ、L2、L4、L5は背腰長IIの長さに優れていた。
- 三元肉豚であるWLDの肉質成績は、筋肉内脂肪割合がL1、L2、L4で優れ、保水力は全体的に良い値であった。また、肉色でもL1、L2、L4が、去勢豚と雌がそろって優れた値であった。
- SPF大ヨークシャー種系統豚「フジヨーク」、SPFデュロック種系統豚「フジロック」を利用した三元肉豚生産に相性の良いランドレース種系統豚として、繁殖成績、産肉成績、肉質成績等総合的に評価した結果、L1の「フジザクラ」、L4の「シンシュウL」が適当であった。
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成果の活用面・留意点 |
- 今回の成績は、SPF環境下での成績であり、一般養豚農家で利用する際には、その飼養条件に合った組み合わせを検討する必要がある。
- 「静岡型銘柄豚」の条件としては、「フジヨーク」、「フジロック」の血液割合が75%以上と規定しているため、「フジザクラ」、「シンシュウL」以外のランドレース種の利用も可能である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
繁殖性改善
豚
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