タイトル |
中山間地域向けの低コスト簡易鶏舎の開発 |
担当機関 |
栃木県畜産試験場 |
研究期間 |
1998~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
中山間地域の小規模生産者向けの簡易鶏舎の開発のため、内部構造の検討を行った。その結果内部構造の改良により、破卵率が低減し生産性の向上が図れた。
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背景・ねらい |
平飼いや放し飼いといった、自然養鶏法によって生産された鶏卵が消費者の支持を受ける傾向にある。このことから、規模拡大が困難な中山間地域の生産者に、付加価値の高い鶏卵生産を可能とさせる目的で、パイプハウスを利用した低コストの簡易鶏舎を開発し、内部構造を含む飼養環境の違いによる影響について検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 鶏舎内部のネスト構造について、平成8年度試験で作成した単一仕切型ネスト(図1)と、その改良型として9年度に作成した複数仕切型ネスト(図2)で比較検討し、羽数については75羽区と100羽区で検討した。改良の結果破卵率や巣外卵率の低減に改良の効果が認められた。また、簡易鶏舎による飼養管理は、ケージ飼いに対して平均卵重が大きくなる傾向にあった(表1、表2)。
- 以上のことから、ネスト構造については仕切が一ヶ所しかない単純な横長の箱構造を持つ単一仕切型ネストよりも、複数の仕切で内部を数部屋に分けた複数仕切型ネストの方が生産性の面で有利であることが示唆された。
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成果の活用面・留意点 |
- 普及対象地域等
県内全域
- 普及上の留意事項等
- 使用したパイプハウスは間口3.6m×長さ6.3mで必要経費は9年度型鶏舎で93,078円であった。
- 敷料についてはモミガラの利用が適しているが、定期的な交換又は追加投入が必要であり、特に冬季は結露による湿気で環境が悪化するためその頻度を高くする必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
規模拡大
飼育技術
中山間地域
低コスト
鶏
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