タイトル |
交信攪乱剤ダイアモルアによるレタスのオオタバコガこ防除 |
担当機関 |
長野県営農技術センター |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
3~20haのレタス畑に交信攪乱剤ダイアモルアを7月から9月に設置すると、オオタバコガによる被害を軽減できる。
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背景・ねらい |
オオタバコガは、幼虫が寄主植物体内に食入するため、防除が困難でも被害も大きい。そのため、生産現場では本種を防除するために殺虫剤散布回数が増加する傾向にある。そこで、合成性フェロモンを用いた交信攪乱による防除を検討する。
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成果の内容・特徴 |
- レタス圃場にダイアモルアのチューブタイプを10aあたり200本設置することで、オオタバコガの交信攪乱ができる。長さ50~60cmの棒にチューブを5本ずつ取りつけ、5m間隔で格子状に立てる。高さはレタスより高くなるようにし、薬剤散布などの作業に支障のない高さとする。
- オオタバコガの性フェロモンの成分は(Z)-11-ヘキサデセナール95.0%と(Z)-9-ヘキサデセナール5.0%で、コナガの交信攪乱防除に用いられるダイアモアルの成分は(Z)-11-ヘキサデセナール36.0%と(Z)-11=ヘキサデセニル=アセタート41.0%であり、1成分共通である。したがって、ダイアモルアを圃場に設置することでオオタバコガも交信攪乱され(図1)、レタスの被害度も軽減できる(表1)。
- 圃場面積を3ha、10ha、20haと変えてダイアモルアを設置したところ、いずれの面積でも交信攪乱効果が認められた(図2)。
- 交信攪乱を設置し、BT剤などを併用することでより高い防除効果をあげることができる(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 交信攪乱剤の利用に当たっては、フェロモントラップを利用して地域の発生消長をあらかじめ調査しておき、初発期から設置する。
- オオタバコガの多発生時や発生遅延時は殺虫剤による防除を併用する。
- ダイアモルアは本来コナガの交信攪乱剤であるので、レタスとアブラナ科作物の圃場が混在している地域では、コナガとオオタバコガを同時に交信攪乱することが可能となる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
病害虫
あぶらな
性フェロモン
フェロモン
防除
薬剤
レタス
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