タイトル |
セルリー露地栽培の畝施肥による減肥栽培法 |
担当機関 |
長野県野菜花き試験場 |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
セルリーの露地栽培では、畝(定植床)施肥により、慣行の全面散布施肥と比較して、生育・収量に遜色なく、施肥量を約30%削減できる。
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背景・ねらい |
セルリー露地栽培では、10a当たりの窒素施肥量は、40kg~80kgと多く、環境保全型農業を推進する上で施肥量を少しでも削減する必要がある。収量を低下させずに施肥量を削減するため、通路部分の施肥を省略した畝(定植床)施肥による減肥栽培法を検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 畝施肥の方法は、右図のように通路部分の施肥を省き、畝(定植床)部分にだけ施肥を行う。例えば、畝間135cm(床幅90cm、通路45cm)の場合、畝施肥すると全体の面積に対して33%の減肥となる。また、畝の部分にポリマルチ被覆を行い、慣行管理を行う。(図3):畝施肥の方法
- 黒ボク土の現地圃場での生育は、栽培来歴及び施肥前の無機態窒素量の異なり、施肥前の無機態窒素量が比較的高い圃場(平成8年、9年)では、畝施肥により30%~60%の減肥が可能である(表2)。しかし、施肥前の無機態窒素が低い圃場(平成10年)では、畝施肥により20%の減肥が可能であるが、30%減肥では、2L・L比率が低下して減収する(表2、図1)。
- 定植前の土壌中の硝酸態窒素の分布は、全面散布区、畝施肥区とも表層30cmの部分に多く、また、標準施肥区の通路部分は、畝施肥区より高い(図2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 畝立て作業は、施肥位置と畝立て位置が一致するように留意し、その他は慣行に従う。また、畝施肥・畝立て・マルチ被覆一貫作業機を使用すると、効率的である。
- 前作が裸地等で、施肥前の無機態窒素量が低い圃場では、減収の危険性があるので、 減肥率を20%程度にする。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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カテゴリ |
肥料
栽培技術
施肥
セルリー
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