紅茶製造粕(フロアティ)を利用した牛糞尿の臭気低減対策

タイトル 紅茶製造粕(フロアティ)を利用した牛糞尿の臭気低減対策
担当機関 静岡県畜産試験場
研究期間 1999~2000
研究担当者
発行年度 2000
要約 牛糞尿に紅茶フロアティを混合すると、糞尿からのアンモニアの発生を低減させる効果が認められ、併せて、においの質の改善効果も認められる。また、製造した堆肥にコマツナ種子発芽阻害は認められない。
背景・ねらい 畜産経営における悪臭は、畜舎や糞尿処理施設を中心に発生し、各地において大きな問題となっている。試験研究機関においては、この問題に対応するために様々な試験を実施しているが、未だ決定的な対応策は確立されておらず、生産現場においては、僅かでも有効性の確認された対策を、総合的に実施している現状である。一方、紅茶工場では、その製造工程で発生する有機性廃棄物(フロアティ:紅茶粉のフロアへの落下物)の処理に苦慮している現状にある。そこで、臭気の発生源である糞尿にフロアティを混合した場合の、悪臭低減効果(100?ビニール袋法)及び堆肥化(小型堆肥発酵試験器:10?)に対する影響について検討した。
成果の内容・特徴
  1. フロアティを糞尿重量の5~10%混合することにより、糞尿からのアンモニアの発生を低減させる効果
    が認められた。しかし、硫黄化合物及び低級脂肪酸の発生量に差は認められなかった(表1)。
  2. フロアティを10%混合することにより、においの質を改善することができた(マスキング効果)(表2)。
  3. フロアティを10%混合しても、コマツナ種子発芽試験において阻害は認められなかった(表3)。
成果の活用面・留意点 牛舎内にフロアティを10%程度散布し、畜舎から発生する悪臭の低減を図り、その後、速やかに糞尿を
堆肥舎に移すことにより、畜舎周辺での悪臭対策となる。
フロアティは、においの質も改善する効果が認められたが、散布量が5%程度では、逆に悪臭を増幅する
可能性があるため、使用量に十分注意する必要がある。
図表1 216285-1.gif
図表2 216285-2.gif
図表3 216285-3.gif
カテゴリ 経営管理 こまつな

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