かき「前川次郎」の温度管理による成熟抑制

タイトル かき「前川次郎」の温度管理による成熟抑制
担当機関 柑橘試験場
研究期間 2000~2000
研究担当者
発行年度 2000
要約 かき「前川次郎」は9月(満開後100~120日)以降、日中温度を30℃夜間温度を25℃にすることで、着色・成熟が抑制できる。
背景・ねらい かき「前川次郎」の歳末時期の出荷は収穫時期の分散、高収益化及び労働配分の適正化の面から既に静岡県の一部の地域で行われており、露地単価と比較し高単価で出荷されている。しかし、収穫期の遅延による軟化が問題となっており熟期抑制手段が望まれている。
かき「富有」において着色・成熟は20℃でもっとも促進され高温により抑制されることが明らかになっている。そこで、かき「前川次郎」における高温遭遇の時期、期間及び温度域が着色・成熟抑制に及ぼす影響について検討する。
成果の内容・特徴
  1. 日中の成熟抑制には30℃がもっとも有効である。果皮色の推移は、夜間温度を20℃に維持した時、日中温度が35℃が最も遅く、次いで30℃、25℃の順で着色が遅延する。しかし、35℃では肥大が抑制され、実用的でない(図1、表1)。
  2. 夜間の成熟抑制には25℃がもっとも有効である。果皮色の推移は、日中温度を30℃に維持した時、夜間温度が25℃が最も遅く、次いで15℃、20℃の順で着色が遅延する。また、いずれの温度でも肥大への影響はほとんど認められない(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 熟期を抑制することにより、高価格で販売できる歳末時期の出荷が可能となる。
  2. 温度が高いほど着色抑制効果が認められるが、果実肥大を損ねる可能性があるため最高温度を30℃程度に抑える必要がある。
図表1 216311-1.gif
図表2 216311-2.gif
図表3 216311-3.gif
カテゴリ 温度管理 かき 出荷調整

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