泌乳初期における濃厚飼料の分離・多回給与効果

タイトル 泌乳初期における濃厚飼料の分離・多回給与効果
担当機関 富山県畜産試験場
研究期間 1998~2000
研究担当者 五箇大成
田尻俊郎
発行年度 2001
要約 高能力牛の泌乳初期(分娩後10週間)における濃厚飼料の多回給与が乳生産性と分娩後の初回発情回帰に及ぼす効果は、乾物粗濃比が概ね5:5水準の飼養管理下では期待できない。
キーワード 高能力牛, 泌乳初期, 多回給与
背景・ねらい 泌乳初期は、泌乳量に対する乾物摂取量が充分得られずに負のエネルギー出納になりやすいため、飼料の多回給与が有効とされている。
そこで、305日補正乳量が10,000kg以上の高能力牛を分娩後10週間供試し、粗飼料と濃厚飼料の分離給与を主体とした本県の飼養管理の状況を踏まえ、粗飼料は飽食給与として濃厚飼料の1日の給与回数を3回と6回に分けて、その給与回数の違いが乳生産性と分娩後の初回発情回帰に及ぼす効果について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 飽食給与した粗飼料の栄養価は、粗蛋白質10.4%、NDF59.6%、TDN56.5%である(表1)
  2. 飼料摂取量及び養分摂取量はほぼ同等である(表2、3)。
  3. 乳脂率は3.5%を下回るものの、概ね45kgの高乳量が得られる(表4)。
  4. 血漿中のグルコース、尿素態窒素及び遊離脂肪酸の濃度は両区とも適正値である(表4)
  5. 分娩後の初回発情は、概ね40日で回帰する(表4)。
成果の活用面・留意点
  1. 泌乳初期の高能力牛に対しては濃厚飼料の給与回数にかかわらず、本試験で供試した品質以上の粗飼料を選定・給与するとともに、乾物粗濃比が概ね5:5水準となるよう留意する。

図表1 216496-1.gif
図表2 216496-2.gif
図表3 216496-3.gif
図表4 216496-4.gif
カテゴリ 飼育技術

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