春まき夏秋どりネギの窒素吸収パターンに合わせた全量基肥施用技術

タイトル 春まき夏秋どりネギの窒素吸収パターンに合わせた全量基肥施用技術
担当機関 富山農技セ
研究期間 1998~2003
研究担当者 宮元史登
金森松夫
松本美枝子
西畑秀次
藤井均
梅林智美
発行年度 2001
要約 窒素吸収パターンに合った被覆尿素肥料の育苗箱施用や本圃の条施用で、9、10月どりネギの全量基肥栽培が可能である。本技術により、慣行栽培に比較して、育苗箱施用で約70%、条施用で50%の窒素成分が削減でき、減肥栽培が可能となる。
キーワード ネギ、全量基肥栽培、条施肥、育苗箱施肥、減肥
背景・ねらい 富山県における、9、10月に収穫する作型(以下夏秋どり)では、約4~5回の追肥が行われ、20kg/10a以上の窒素が投入されている。しかし、ネギの窒素吸収量は約10~12kg/10a程度であることから、窒素の流出等による環境負荷が懸念される。そこで、局所施肥等による追肥作業の省力化と窒素利用効率の高い施肥技術の検討を行った。
成果の内容・特徴
  1. 全量基肥の局所施肥方法として、定植時条施用法と育苗箱施用法の2方法が可能である。
  2. 定植時条施肥法では、被覆尿素肥料40日リニアタイプ(LP40)と同140日リニアタイプ(LP140)を1:3で混合し、定植直前に植溝へ条施用すると、ネギの窒素吸収パターンに近い溶出が得られる(図1、3)。また、施肥量は、慣行の50%(10a当たり窒素成分で約10kg)で慣行と同程度の収量が得られる(表1)。
  3. 育苗箱施肥法では、被覆尿素60日シグモイドタイプ(LPS60)と同160日シグモイドタイプ(LPS160)を1:2で混合し、播種時に、使用する育苗養土に混用すると、ネギの窒素吸収パターンに近い溶出が得られる(図2、4)。また、施肥量は、慣行の約30%(10a当たり窒素成分で約6kg)で慣行と同程度の収量が得られる(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 定植時条施肥法では、被覆尿素肥料の被膜保護のため、施用後に肥料が露出しないように覆土するとともに、施肥位置を歩き、肥料をつぶさないよう注意する。
  2. 施肥量は、当試験場における結果であるため、土壌条件により増減が必要となる場合がある。
  3. 育苗箱施肥では、セルトレイを用いる。
  4. リン酸、カリは、基肥として別途施用する。

図表1 216717-1.gif
図表2 216717-2.gif
図表3 216717-3.gif
図表4 216717-4.gif
図表5 216717-5.gif
カテゴリ 肥料 育苗 栽培技術 省力化 施肥 施用技術 ねぎ 播種

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