タイトル | 中晩生カンキツ「はるみ」及び「不知火」の商品性向上のための摘果時期と着果量 |
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担当機関 | 静岡柑橘試 |
研究期間 | 1999~2002 |
研究担当者 |
久松 奨 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 「はるみ」では6月下旬~7月中旬に着果量を樹冠容積1m3当たり20果とし、「不知火」では6月下旬に着果量を樹冠容積1m3当たり10~15果とする着果管理が適している。 |
キーワード | 中晩柑、摘果、着果量、果実階級 |
背景・ねらい | 「はるみ」は果実階級L~3Lの大きさの果実で品質が良く、4L以上では品質が低下する。「不知火」は3L以上の大玉果で品質が良いが、3L以上の果実の比率が低い。ここでは摘果時期、着果量と果実の大きさの関係を調査し、適正な着果管理方法を明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1. 「はるみ」の果実重は着果量が少ないほど大きい(表1)。 2. 「はるみ」の果実階級は、6月下旬~7月中旬に着果量を樹冠容積1m3当たり20果とした場合にL~3L果が多く、4L果が少ない(図1)。 3. 以上の結果から、「はるみ」では6月下旬~7月中旬に着果量を樹冠容積1m3当たり20果とする着果管理が適している。 4. 「不知火」では6月下旬に摘果した場合に、いずれの着果量においても平均果実重が約300gと大きく、3L以上の大玉果が多い(表2、図2)。 5. 「不知火」では着果量を樹冠容積1m3当たり10果とした場合に、いずれの摘果時期においても平均果実重が約300gと大きく、3L以上の大玉果が多い(表2、図2)。 6. 図表には示さなかったが、着果量を樹冠容積1m3当たり20果とした場合は、いずれの摘果時期においても翌年の着花量が少ない。 7. 以上の結果から、「不知火」では6月下旬に着果量を樹冠容積1m3当たり10~15果とする着果管理が適している。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 「はるみ」では着果量が多すぎると樹勢が低下するうえ、小玉果が増えるので注意する。また、着花・着果量が少なすぎて大玉果が増えるようならば、早期に全摘果して次年度の着花量を確保する。 2. 「不知火」では着果過多による樹勢低下が懸念されるため、若木や樹勢の弱った樹では、さらに着果量を減らして樹体への負担を軽減する。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
図表4 | |
カテゴリ | なす その他のかんきつ |